和語の里(Wagonosato) - 日本語・データ化・考察 -

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この野郎!。このやろう koNo Yarou→koN nYarou こんにゃろう。ナマリ。o(お)で開く口を開かない。【Umeahase 辞書の埋め合わせ】

😠「こんにゃろうめ!」
   ↑
 このような怒りの表現を聞いたことがありませんか?

 深く考えなくても、
「こんにゃろうめ!=この野郎め!」
 というのは なんとなく分かる人が多いでしょう。

▼なぜ、😺「にゃ」になる?

 「この野郎め!」が「こんにゃろうめ!」になるというのは、なんとなく分かっても、なぜ「にゃ」の音が出てくるか 分かっていない人もいるハズです。
🤔「なんで"ニャ"なの? 猫かよ(笑)。」

▽Step1 ローマ字で書いてみよう

・この野郎!
・こんにゃろう!
 をローマ字表記してみましょう。

このやろう kono yarou
こんにゃろうkon nyarou
(keyboard入力的には「Konoyarou」「Konnnyarou」)

▽Step2 o(お)の口の形をつくってみよう

 このKonoの発音時の「のno」を自分で発音してみてください。
 口が開くはずです。

 つまり…

・口を開く必要がある=発音の負担がかかる
・口を開かなくする=発音の負担が減る

▽Step3 「No(の)」発音時、口を開かなくするとどうなる?

 口を開かなくすることで、「発音の負担が減る」と説明しました。
 では、「このやろう」の「の(No)」発音時、口を開かなくするとどうなりますか?

 答えは「ん(N)」という音になります。
 そうなると、「このやろう-konOyarou」に含まれていた「o」が消えて、「こんやろう-kon yarou」に変わります。
 ほんらい「oお」の形のところで、「んN」の口の形のままなので、次の「yarou」の発音開始時の口の形が「んN」を引き継いでいます。
 そうなると、んNの形から、やyaを発音しようとすると「にゃnya」になりやすいのです。


▼「No→N」のパターン数例

・このやろうがよ!→こんにゃろうがよ!

・このような→こんにょうな
※「こんにょうな」と発音されてても、そう表記することは稀であり、「このような」と表記されがち。

・(この際)このさい→こんさい
Kono sai→Kon sai
※「こんさい」と発音されてても、そう表記することは稀であり、ルビ含め「このさい」と表記されがち。※Konosai→Konsai(Konnsai)

・(目の当たり)まのあたり→まなあたり
Ma no atari→Ma naatari
※「まなあたり」と発音されてても、そう表記することは稀であり、ルビ含め「まのあたり」と表記されがち。※Manoatari→Manaatari(Manatari)

▼Umeahase 辞書の埋め合わせ

https://kotobank.jp/gs/?q=%22%E3%81%93%E3%82%93%E3%81%AB%E3%82%83%E3%82%8D%E3%81%86%22
 コトバンクで「"こんにゃろう"」 の検索結果は ありません。

 そのため、この記事は「辞書の埋め合わせ」の機能でもあります。
 この手の記事は「Sys0Umeahase」タグで記事をまとめています。

 辞書とは、すべてのコトバを網羅しているワケではありません。
 それは、逆に言うと「辞書にないコトバは間違い」という考えこそが間違いということでもあります。

 とはいえ、今回はコトバの違いというよりも発音のナマリの違いです。
 こういったナマリの差を どこまで辞書に収録するかは考えものです。

  

kw: tng0konoyarou、このやろう、この野郎、コノヤロウ、konoyarou、こんにゃろう、こんにやろう、コンにやろう、コンニャロウ、konnnyarou、konnyarou
なまり、ナマリ、訛り、訛、namari、おんびん、おんひん、オン品、オンビン、onnbinn、onbin、おんびんへんか、おんひんへんか、オン品変化、onnbinnhennka,onbinhenka、穏便変化、音便変化