和語の里(Wagonosato) - 日本語・データ化・考察 -

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【読み変 た行「た」】漢字の本来の読み方ではない日本語。"憧憬"は本来「しょうけい」。音が変わった言葉【私家版 読み変辞典風】


 この記事は「もとの読み(音)から変わってしまった言葉」をまとめる記事です。随時更新。 

 今の収録基準として、辞書に見出しとして載っているものを収録、辞書に「〇〇とも読む」と書いてある語を収録するつもりです。

【あ】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0aa
【か】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ka
【さ】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0sa
【た】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ta
【な】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0na
【は】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ha
【ま】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ma
【や】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ya
【ら】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ra
【わ】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0wa


▼読み変辞典(読み変データ)

【T Ta た】

たくあんddj onbnsたくわえづけ→たくあんづけデジタル大辞泉(たくあん‐づけ【沢×庵漬(け)】 にて《沢庵和尚が始めたからとも「貯え漬け」の音変化ともいうが未詳》。たくあんとはたるなどに干し大根を入れて糠 (ぬか) と塩をふりかけ、上に重しを置いて漬けたもの。《季 冬》「来て見れば―の石一つ/嵐雪」
たくわんddj sanawたくあん→たくわん沢×庵 たくわんにて「たくあん」の音変化。

だそく;ssn;じゃそく→だそく;蛇足;意味は文字通りの「ヘビの足」に加え、慣用表現として「余計なものこと」など。辞書「だそく【蛇足】」にて(「だ」は「蛇」の慣用音)とある。
たた;ssn onb sanea;たて→たた;縦て・立て→縦た・立た;他の語と複合して「たて(縦)」の意を表わす。「たたさ」「たたさま」など。

だだ;ssn; じだたら(地蹈韛)→じだだ・じだんだ→だだ;(「じだたら(地蹈韛)」が変化して「じだだ」「じだんだ」となり、それのさらに変化した語という)と辞書の説明で書かれている。意味は「いくやしがって地を激しく踏むこと。じだんだ。→だだを踏む。」「② 幼児などが、親などのしたしい人に甘えて、わがままにふるまおうとすること。むずかったり、すねたりしていうことを聞かないこと。わがまま。また、そういう子。」【だだける「駄駄ける」】という言葉もあるが、これは「駄々こねる」と近い音で意味が同じなので、「だだける」「だだこねる」どちらかが変化したものかもしれない。

出典:歌舞伎・成田山分身不動(1703)三
「まただだぬかしてて話しはどうぢゃ」

出典:浄瑠璃・猿丸太夫鹿巻毫(1736)三
「どっこい爰が阿波の鳴戸一生の瀬ごしと思ひ、随分身を入てだだけあふせ」

出典:鳩翁道話(1834)一
「其の所へをどりこんで大だだけにだだけたらば」

だだっぴろい;ddj;だだびろい→だだっぴろい;だだ広い→だだっ広い;やたらに広い。必要以上に広い。だだびろい。
たつ;ssn onb saneu;たて→たつ;縦て・立て→立つ;「たつ」という終止形・連体形の形だが、精選版 日本国語大辞典「たつ」には名詞であり、「たて(縦)」と同じ意味であると説明がある。文献 宗長手記(1522‐27)下「本城の岸、谷の底までたつに堀つづけ、あしをとどむべきやうもなし」。
たって;;たとて→たって;タトテ→タッテ;探したとて見つからない→探したって見つからない。デジタル大辞泉小学館)の[たって]《過去の助動詞「た」の終止形に接続助詞「とて」の付いた「たとて」の音変化》と書かれている
たって;;といったって→たって・ったって;タトテ→タッテ;趣味といったって、経験者にはかなわない→趣味ったって、経験者にはかなわない。デジタル大辞泉小学館)の[たって]《格助詞「と」と動詞「いう」の連用形に接続助詞「たって」の付いた「といったって」の音変化》と書かれている
たてり;ssn;たていり・たていれ→たてり;(語源推測漢字)立て入り・立て入れ→語源推測漢字)立てり;私のデータ集に推測の理由をまとめている。
たてり;;(語源推測漢字)立てり;たてり・タテリ;「たてり」は、「たてりそうけい【立入宗継】」という言葉があるように、「たていり」が「たてり」と変化したものか? 精選版 日本国語大辞典「たていれ【立入・達入】」の②の説明に「たていり。たてり。」とあるのも信憑性を高めている。
たに;ssn onbb sanui;たぬ→たに;手布(たぬ)→たに;辞書では【手布(たぬ)」の変化した語という】と書かれている。調・庸として用いない布帛(ふはく)。
だにも→だんも→だも;ダニモ→ダンモ→ダモ;意味は[〜でさえも]。学研全訳古語辞典[だも]によると、〝副助詞「だに」に係助詞「も」が付いた「だにも」が「だんも」↓「だも」と変化した語〟とある。
たべゆ;onbb sanry youji;たべる→たべゆ;食べる→食べゆ;幼児に多いナマリというよりは、最初から「たべる」の発音が難しいゆえに「たべゆ」になっている。
たり;kogo;とあり→たり;と有り→たり;意味は[である・だ]。学研全訳古語辞典[だも]によると、〝格助詞「と」+ラ変動詞「あり」からなる「とあり」の変化した語。〟とある。
*1
たらひ・たらい;kogo;手洗ひ・手洗い→盥;学研全訳古語辞典「たらひ 【盥】」にて【「たあら(手洗)ひ」の変化した語】とある。
たり(断定);kogo bnp;辞書にて【格助詞「と」+ラ変動詞「あり」からなる「とあり」の変化した語。】とある。説明「体言に付く。〔断定〕…である。…だ。」

たり(完了・存続・並列);kogo bnp;辞書にて【接続助詞「て」+ラ変動詞「あり」からなる「てあり」の変化した語。】とある。簡略してまとめると「してしまった」「した」「している・してある」「したり」

※断定「たり」とくらべ、「たり(完了・存続・並列)」は、ややこしいため、辞書データの全文引用も下に記す。

学研全訳古語辞典「たり」
助動詞ラ変型
《接続》ラ変以外の動詞、および「つ」を除く動詞型活用の助動詞の連用形に付く。
(一)〔完了〕…た。…てしまった。▽動作・作用が完了した意を表す。
(二)〔存続〕
①…ている。…てある。…た。▽動作・作用が行われ、その結果が残っている意を表す。
②…ている。…てある。▽動作・作用が現在も続いている意を表す。
(三)〔並列〕…たり…たり。▽二つ以上の動作・作用を交互に行う意を表す。
語法(1)完了と存続の違い 「たり」は、「つ」「ぬ」「り」とともに完了の助動詞であるが、「たり」の基本の意味は、「り」と同様に動作・作用が行われてその結果が残っていることを表す存続である。完了と存続の見分け方については
注意(1)参照。(2)接続の特徴 「たり」は、「り」と、その意味はまったく同じであるが、接続は、大きく異なる。また、中古では尊敬の補助動詞「給(たま)ふ」に接続する場合には、「給へり」が一般的で、「給ひたり」はまれであった。(3)(三)は中世以降の用法で、「…たり…たり」の構文で用いられる。
注意(1)完了か存続かは文脈で判断しなければならないが、便宜的に存続の「…ている」「…てある」で訳してみて、文脈に合えば存続。そうでない場合は完了と判断すればよい。(2)断定の助動詞「たり」と混同しないようにすること。
参考:接続助詞「て」+ラ変動詞「あり」からなる「てあり」の変化した語。
たんちょ;ssn;たんしょ→たんちょ;意味は「手がかり」など。辞書「たんちょ【端緒】」にて、 (「ちょ」は「緒」の慣用音)とある。「緒」の漢音は「しょ」である。まあ、これに関しては現代人のほうが、正しい読みの「たんしょ」と読むと思う。昔の人は口頭で、この言葉を使う機会が現代人より多かったのだろうと思われる。そのため、ナマリやすくなっている。


【あ】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0aa
【か】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ka
【さ】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0sa
【た】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ta
【な】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0na
【は】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ha
【ま】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ma
【や】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ya
【ら】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0ra
【わ】https://onbin.hateblo.jp/entry/dic0yomihenn0wa

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読み編、yomihen、よみへん、ヨミヘン、読み編時点、読み変辞典、yomihennjitenn、yomihenjiten、よみへんじてん、ヨミヘンジテン
なまり、ナマリ、訛り、訛、namari、なまりじてん、なまりしてん、ナマリジテン、namarijitenn、namarijiten、ナマリ時点、ナマリ辞典、、訛り時点、訛り辞典、訛時点、訛辞典、なまり時点、なまり辞典、

*1:出典:学研全訳古語辞典「たり」 助動詞タリ活用型 《接続》体言に付く。〔断定〕…である。…だ。 出典平家物語 一・鱸 「清盛(きよもり)、嫡男たるによって、その跡をつぐ」 [訳] 清盛は、正式の長男であることによって、その(死んだ父の)家督を継ぐ。 注意 完了の助動詞「たり」や「漫漫たり」などのタリ活用形容動詞の語尾と混同しないようにすること。 参考 格助詞「と」+ラ変動詞「あり」からなる「とあり」の変化した語。 語の歴史中古には漢文訓読の文章に用いられ、和文にはほとんど用いられなかったが、中世以降和漢混交文に用いられて一般化した。