和語の里(Wagonosato) - 日本語・データ化・考察 -

やまとことば・和語・日本語に関する情報をデータ化・日本語の問題点解説。語彙力・難読漢字クイズなどによる教養アオリの否定など。

【★デマに注意★】「ハガキの語源」は「葉書き・端書き」という根拠なし

 

【★デマに注意★】「ハガキの語源」は「葉書き・端書き」という根拠なし

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【不確定の語源の一説を紹介】

(根源)はしがき-端書き

→(縮音)はがき

→(当て字)葉書き

 

 

 

2019年、ハガキの語源について

"公式的な立場である郵政"に問い合わせました。

 

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【問ひ合はせ結果】

残念ながら公式でも回答できなかったようです。

「定義しているのは郵政ではないから」

が理由になります。

 

ワケに関しては何でもいいのですが、

「公式でも答えられない」

というのが、

こたび 見逃せない部分です。

 

 

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【問合せ から 得られる成果】

 ・ネット上の[はがき]の語源=デマ

ハガキの語源を断定している記事は

デマといえます。

[説の一つ・そう考えられる]などの

書き方をしている記事は問題なし。

 

 

 

【語源デマの問題点】

A:ウソも100回言えば本当になる

B:古い言葉の語源は断定困難

 

 

A:ウソも100回言えば本当になる

例えば、

全く間違った語源に関わる記事を

書いた人がいたとします。

そして その人の記事が非常に

アクセス数が多かったとします。

 

アクセス数多い

→多くの人がデマを目にする

→多くの人がデマ拡散

→デマを鵜呑み

→デマを信じ込む

 

このような 流れで 

ウソも100回言えば本当になる

のです。

 

しかも、

ネット上ですから、拡散スピードが早い

 

 

B:古い言葉の語源は断定困難

そもそも、

「この語源はこれです。」

というのは なかなか断定できるもの では ありません。

 

近年 新しくできた言葉ですら、

語源が不明確なものがあったり、

語源を主張する人が 複数あらわれ

話がゴチャゴチャすることがあります。

 

 

        ↑

語源デマの問題点に近い話を

過去の記事で書きました。

 

・責任なく言葉を定義 (意味を定義)

大手辞書は辞書づくりを間違えると社会的影響が出ると認識が広まっているから慎重に意味を定義し作成。個人辞書はネット文化の発達で[社会に影響が出る]ことがわかるはずなのに無責任に言葉を定義、厳密な下調べもされてるか怪しく出典明記も少ない。

(引用:辞書についてPart5【社会的責任】個人辞書が著作主張!?)

 

ネットの

語源解説を書くとき心がけとして

和語の里が してることは

 

・辞典に語源説明あるか

・公式的立場が明言しているか

        ↑

これらを記すということです。

※あくまで「心がけ」なので記事によって抜けてるかもしれません。

 

 

 

【アクセス稼ぎの語源デマ】

 日本語の記事を書いている大半の記事が、

・これは誤用

・この言い方はよくない

・これが正しい

        ↑

と 書き手が好き勝手に[正式化・定義]している記事ばかりです。

 

なぜ「これは誤用という記事を書くのか?

おそらくですが、

読み手の[恐怖心を煽り]アクセスさせようとする手法です。

 

これはビジネスマナー講師が

・ありもしないマナー

・認められてもないマナー

・時代にそぐわぬマナー

を作り出したり広めて金稼ぎする

ことと似ています。

 

 

 

 

 

【記事を書く上で定義力をつける】

日本語の記事を書くときに

気をつけるべきが定義言葉です。

 

例えば危ない定義言葉として

[〜です]があります。

 

[〜です]のように断定できるのは、

「ソース(信頼できる情報源)」

がしっかりしている時のみです。

※信頼できる情報源には個人辞書は含みません。

 

【 [〜です]を 別な言い方にする】

・Xのルールでは定義されている
・転じて意味が生まれた
・業界用語としてこう使う
・こういう意味で使われている
・もともと は こうだった
・もと となる 言葉はこれです

 

 

 定義の言葉に関しては一度記事を

書いているので 見てください。

onbin.hateblo.jp

・ルール上 そうなっているだけのものに対して

[〜です]と書いてしまうのも危険です。

例えば、日本語としての本質では

[買う]は[買ふ]ですが、

表記ルールでは本質から離れた[買う]

という表記が推奨されます。

 

ルールというのは唐突に本質を無視し

変えられてしまいます。

つまり、

国の言語統制者自体が

[妖怪語源殺し]

であると言えます。

 

 

 

 

 

話がそれましたが、

ハガキの語源の確定的なことがわからなくても、ハガキという言葉の歴史をまとめることは大事なので、以降 それを記します。

 

ハガキ という 言葉の歴史

1192〜1573年:端書き・追而書・礼紙

・中世(1192〜1573年)

・書状本文の内容とは関係のない事柄を書状の端か礼紙などの別紙に書き添えること。

・またその用紙。現在の追伸に近い。類語:尚々書(なおなおがき)

  ※[端書・追而書・礼紙]の明確な違いが辞書上にないので、ここでは[追而書]の説明

        ↓

1596年〜1624年ごろ:

・その地の有力な商人たちが信用を基盤として発行

・江戸時代、銭湯などの代金を前納している人に渡しておく小さな紙片。湯札。

 ・仮の徴税令書・仮免状、転じて、督促状・催促状・署名のある書類

       ↓

1790年:伊勢羽書・伊勢端書

その地の有力な商人たちが信用を基盤として発行

幕府の山田奉行が発行全般に関与し、明治初期まで発行が続けられた。

        ↓

1 7年:万国郵便連合葉書

(現在の国際郵便葉書の前身)

        ↓

1873年 12月1日:通常葉書

(正式名称は「郵便葉書」郵便制度の創始者前島密の友人で大蔵省紙幣寮に勤務していた青江秀の発案といわれている)

        ↓

1877年 11月20日万国郵便連合葉書

(現在の国際郵便葉書の前身)

        ↓

1885年 1月1日:往復葉書

        ↓

1900年 10月1日:私製葉書

旧郵便法が施行されたとき私製葉書が認められた。

        ↓

1951年 6月1日:小包葉書

これ以降は現代のハガキ事情なので省略

 

 

 

<はしがき-端書>

名詞 追伸。追而書(おつてがき)。文書・手紙などの初頭や末尾に、紙の端を用いて書き添える文章。

<おってがき-追而書>類語:尚々書(なおなおがき)

・中世、書状本文の内容とは関係のない事柄を書状の端か礼紙などの別紙に書き添えること。

・またその用紙。現在の追伸に近い。

※中世:1192〜1573年、鎌倉幕府の成立(1192年)から室町幕府の滅亡(1573年)

<らいし-礼紙>

1 書状の文言を書いた紙に重ねて添える白紙。また、書状や目録などを巻いた包み紙。
2 書状などの端の余白。

 

ハガキを送るために必要な切手についての記事も公開しています。

onbin.hateblo.jp

onbin.hateblo.jp

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  ハガキ関係の辞書の説明をまとめました。

【はしがき-端書 意味】

(学研全訳古語辞典:https://kobun.weblio.jp/)

名詞 追伸。追而書(おつてがき)。文書・手紙などの初頭や末尾に、紙の端を用いて書き添える文章。

 

【おってがき-追而書 意味】

(wikiより)追而書(おってがき)とは、尚々書(なおなおがき)とも呼ばれ、中世の書状による見られた書式で、書状本文の内容とは関係のない事柄を書状の端か礼紙などの別紙に書き添えること。またその用紙。現在の追伸に近い。

 

【らいし-礼紙/×畾紙 意味】
(精選版 日本国語大辞典:https://www.shogakukan.co.jp/books/volume/21431)
〘名〙 紙きれを用いて書いた文書・書類。
① 江戸時代、検見直後に代官などによって発せられた仮の徴税令書。早急に徴税するために年貢の正式な目録が出される前に年貢割付を記して村方に出された書付。仮免状。
俳諧・雑談集(1692)下「国の判書(ハカキ)は外に専なし〈岩泉〉 豊年も粒はちいさき岡穂にて〈遠水〉」
② 転じて、督促状・催促状。
※雑俳・柳多留‐三九(1807)「月はほどなく質屋から端書来る」
③ 署名のある書類。〔日葡辞書(1603‐04)〕

 

 

【はしがき-端書 意味】

(デジタル大辞泉@小学館:https://daijisen.jp/digital/)
1 書状の文言を書いた紙に重ねて添える白紙。また、書状や目録などを巻いた包み紙。
2 書状などの端の余白。

 

 

 【はがき-羽書・端書 意味】
(精選版 日本国語大辞典:https://www.shogakukan.co.jp/books/volume/21431)
〘名〙 紙きれを用いて書いた文書・書類。
① 江戸時代、伊勢国三重県)で通用した紙幣。慶長・元和(一五九六‐一六二四)の頃、その地の有力な商人たちが信用を基盤として発行したもの。山田羽書は寛政二年(一七九〇)からは幕府の山田奉行が発行全般に関与し、明治初期まで発行が続けられた。→伊勢羽書。
② 江戸時代、銭湯などの代金を前納している人に渡しておく小さな紙片。湯札。
※雑俳・柳多留‐一二(1777)「せん湯へ羽書で行は品がよし」

 

 

 【はがき-葉書・端書 意味】
(精選版 日本国語大辞典:https://www.shogakukan.co.jp/books/volume/21431)
〘名〙 紙きれを用いて書いた文書・書類。
[三] (葉書・端書)(「郵便葉書」の略) 第二種郵便に使用する一定規格・様式の通信用紙。
※郵便報知新聞‐明治一六年(1883)二月八日「樋口彌門といふ名前にて藤三郎方へ左の端書が達したり」
[語誌]((三)について) 郵便制度創設の二年後、明治六年(一八七三)に誕生した。正式名称の「郵便葉書」は、郵便制度の創始者前島密の友人で大蔵省紙幣寮に勤務していた青江秀の発案といわれている。

 

 

 

はがき進化の過程参考

郵便はがき 意味(ニッポニカ)

郵便はがき 意味一部引用

(日本大百科全書※ニッポニカ:https://japanknowledge.com/contents/nipponica/index.html)

日本で葉書が最初に発行されたのは、次のとおりである。(1)通常葉書 1873年(明治6)12月1日 (2)往復葉書 1885年(明治18)1月1日 (3)小包葉書 1951年(昭和26)6月1日 (4)万国郵便連合葉書(現在の国際郵便葉書の前身) 1877年(明治10)11月20日
 このほか、記念のため、あるいは行事にちなんで発行されるもの、特別の目的、あるいは宣伝のために発行される特殊葉書がある。当初、葉書は官製に限られていたが、1900年(明治33)10月1日に旧郵便法が施行されたとき私製葉書が認められた。[山口 修・小林正義

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【キーワード】

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<言葉のキーワード>

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<とは・記事ごとワード>

<”葉書き”の表記ブレ>

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