和語の里(Wagonosato) - 日本語・データ化・考察 -

やまとことば・和語・日本語に関する情報をデータ化・日本語の問題点解説。語彙力・難読漢字クイズなどによる教養アオリの否定など。

本当に楽しい→本当楽しい。確かに重いはず→確か重いはず。超絶にうまい→超絶うまい【日本語の自由度・助詞ニなし用法】

▼誤用警察「助詞"に"をつけろ!」

▽本当に必要?

・本当に楽しい→本当楽しい。
・ホンマにうまい→ホンマうまい
・確かに重いはず→確か重いはず
・超絶にうまい→超絶うまい

 上の書き換え例文のように、助詞"に"を抜かした文も、我が国では使われています。
 上のような語「本当・ホンマ・超絶」などは、助詞"に"を抜かした状態でも使われています。

▼助詞なしの件数を調査

 現代のSNSで、助詞なしの表現が どれほど使われているか調査しました。

Yahoo!リアルタイム検索30日分@20231024」※twitter.com(X)での投稿数
ほんまうまい442件※20231031
ホンマうまい37件
本当すごい11,252件
特記:
 件数の横に別日が書いてあるのは、その別日に検索したということ。
 参考用に助詞「に」を加えて検索。
ほんまにうまい532件※20231031
ホンマにうまい75件
本当にすごい70,864件

 「本当にすごい」70,864件に対して、「本当すごい」11,252件は6分の1ほど使われています。十分 市民権を得ていると言ってもいい数です。

 また、「うまい」に関しては拮抗しています。
【助詞なし】ほんまうまい442件
【助詞あり】ほんまにうまい532件
 442件と532件なので、どちらも市民権を得ている使用法と言えるでしょう。

▼日本語の自由度

 現状の国語教育・日本語教育・ビジネスマナー教育などでは、
😅「あの作業は 本当 大変でした」
🤗「ほんと ありがたいです。」

 のような用法を否定する傾向にあります。しかし、「本当・ほんとう(ほんと)」の副詞的用法は市民権を得ていると言えるので、否定するのは よろしくないと考えています。

▽そもそも、相手への配慮になることも

😅「あの作業は 本当 大変でした」
😅「あの作業は 本当に 大変でした」
    ↑
 後者を発音する場合、「本当に」の部分を強調して発音するのが自然です。
※というよりは、強調せずに発音するのが難しい(逆に体力がいる)。

 では、「本当に」の発音が強調されたら、相手はどう感じるでしょうか?

😐「ソッチの部署に頼んだ例の作業は どんな感じ?」
 😅「あの作業は 本当に 大変でした」
😣「いやあ、悪いね。」
 😅「いえいえ、気にせず。(変に心配かけちゃったかも…)」

   ↑
 上の会話のように、相手が過剰に心配する可能性もあります。そういったものを避けるために「助詞ニなし用法」は効果的に働くこともあります。

▽誤用警察はコトバの響きを理解できない人も

 上で説明したように、コトバの響きというのは、相手に与える印象が変わります。
 これは、発音の強調・イントネーション・各母音の差など、いろいろなもので印象が変わります。
 
 人に対して、見当違いの日本語の指摘ばかりする人(誤用警察さん)は、そういったものへの知識が欠けている人もいます。
 あらゆる要素から日本語の伝える力を考えるべきだと、和語の里は考えています。

▽「助詞ニ抜き用法」ではなく「助詞ニなし用法」と呼ぶわけ

 この記事では、「助詞ニなし用法」と呼んでいます。
 しかし、よくある造語のように「助詞ニ抜き用法」という呼び名も考えていました。

 ですが、「助詞ニ抜き用法」という呼び名を やめました。その理由は しっかりと あります。
 そのため、簡易比較をしてみました。

【助詞ニ抜き用法】
もともとあった「に」を省いたというイメージ

【助詞ニなし用法】
もともとどちらが正しいかという考えをなくして、ただ単に助詞「に」がないというイメージ

 「助詞ニ抜き用法」だと、本当は助詞「に」を入れるべき、入れたほうが正しいにも関わらず、「に」を抜いたという印象になってしまいます。
 和語の里としては、そういった「正しい正しくないという印象」は できるだけ省きたいのです。

 なぜなら、古代からの日本人の言語思想的に「本当に楽しい」「本当楽しい」の後者を間違い・非公式みたいに扱うのは危険だからです。
 もしかしたら、古代からの日本人の言語思想的だと、自然なのは「本当楽しい」かもしれないという可能性もあるかもしれません。


▼「助詞ニなし用法」は辞書でも認められている?

 結論を言えば、辞書上でも「副詞的用法がある」みたいな説明がされている語があります。

【例「超絶」のデジタル大辞泉での補説】
>>1から発展して、俗に、「超絶うまい」「超絶おもしろい」のように副詞的に用いられることがある。

 ただし、世間一般で当たり前のように副詞的用法がされていても、辞書上で その用法が語られていない単語もあります。
 詳しくは別記事で まとめる予定です。

▼「確実に」の助詞をとったら変というのは反論にならない

【助詞あり】確実にまずい
【助詞なし】確実まずい
   ↑
 反論として【助詞なし】の「確実まずい」は変な文に見えるという反論をする人がいるとします。
 しかし、それは反論になっていません。語や文によって、助詞なしが違和感があるのは、当たり前だからです。

▽その語や文によって違う

【助詞あり】確実にまずい
【助詞なし】確実まずい
 当然ですが、現時点で 辞書上では「確実の副詞的用法」は語られていません。

出典:デジタル大辞泉小学館)かく‐じつ【確実】 の解説
[名・形動]たしかで、まちがいのないこと。また、そのさま。「—な情報」「—に成功する」「当選—」
[派生]かくじつさ[名]


精選版 日本国語大辞典 「かく‐じつ【確実】」
〘名〙 (形動) 確かなこと。まちがいのないこと。また、そのさま。
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八「心志あれば必ず便宜ありと云へる古諺は確実なる語なり」
※在りし日の歌(1938)〈中原中也〉後記「私は、私の個性が詩に最も適することを、確実に確めた日から詩を本職とした」

 辞書の情報だけではなく、実際の世間での使用率も低いものとなっています。そのため、市民権を得ているとは現時点では言えません。
※20231031時点

 しかし、「使用率も低い」と書いたということは、助詞「に」をつけずに「確実」を使っている人もいるということです。

▽すでに使っている人もいる


https://twitter.com/10590Hrt/status/1719338406109725100 *1


https://twitter.com/tgrm_0000/status/1719337979087671355 *2
 
 これらの投稿では、「確実に行けない」ではなく「確実行けない」、「確実にリアタイできない」ではなく「確実リアタイできない」と書かれています。
※リアタイ:生放送のようなリアルタイム性の番組などを視聴・参加などすること。

 全体としては、かなり少数ですが、こういった少数が増えていって用法が増える可能性があるというのが日本語です。
 慣れによっても受け取る印象は変わるでしょう。

【記事編集用Link】
https://blog.hatena.ne.jp/peaceheart/onbin.hateblo.jp/edit?entry=6801883189054763214

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"迷惑製造機"、めいわくせいぞうき、meiwakuseizouki
"迷惑クリエイター"、めいわくくりえいたー、meiwakukurieita-
"迷クリ"、めいわくり、meikuri、名クリ
"無礼クリエイター"、ぶれいくりえいたー、bureikurieita-
"無クリ"、ぶくり、bukuri、むくり、mukuri
しつくり、紙創り、質クリ、失クリ、しつれいくりえいたー、しつれいくりえーたー、失礼クリエイター、失礼クリエーター、シツレイクリエイター、シツレイクリエーター、situreikurieita-、sitsureikurieita-、siturei creator、sitsurei creator、situkuri
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"誤用警察"、"御用警察"、ごようけいさつ、こようけいさつ、雇用警察、goyoukeisatu
ことばがり、ことはかり、ことは借り、コトバガリ、kotobagari、言葉狩り、コトバ狩り

*1:遥斗 on X: "江おんも確実行けないし茶屋はまぁシフト出て行ければ行くかもだけどさ。 シフト出てから予定入れるか、もしシフト上お休みがたまたま被れば参加させて!スタンスしかできないのがね…辛い" / X

*2:れー on X: "楽しみだけど仕事でほぼ確実(というか絶対)リアタイできないの泣く" / X