和語の里(Wagonosato) - 日本語・データ化・考察 -

やまとことば・和語・日本語に関する情報をデータ化・日本語の問題点解説。語彙力・難読漢字クイズなどによる教養アオリの否定など。

当て字かどうかの検証が必要な語【日本語】

▼花車 (きゃしゃ)

精選版 日本国語大辞典 「きゃ‐しゃ【花車・花奢・華奢】」
〘名〙 (形動)
① 物事の状態が上品で優雅なこと。また、そのさま。風流。伊達(だて)。
御伽草子・鴉鷺合戦物語(室町中)「武勇の道をばおくびにも出さず、見るにかたはらいたく、花奢風躰をのみ好みて」
浮世草子世間胸算用(1692)一「此女もむかしは千二百石取たる人の息女、万(よろづ)を花車(キャシャ)にてくらせし身なれ共」
② 人の姿や形がほっそりと骨細で上品なさま。繊細で上品に感じられるさま。
※評判記・新野郎花垣(1674)玉の井市之丞「此君利こんにして秋の野に萩のさきそろふをみるやうに何となくきゃしゃなり」
浄瑠璃・鑓の権三重帷子(1717)上「きゃしゃ骨ぼその生れ付」
③ 物のつくりが細かったりして何となく弱々しいさま。
※四河入海(17C前)一一「さて又きっかとして、又きゃしゃなる点のあるもよいぞ」
④ 「きゃしゃごと(花車事)」の略。
浮世草子・好色盛衰記(1688)四「此女房、すがたといひ、気分といひ、万を花車(キャシャ)でかためし身なれば」
[語誌](1)「華奢」「花奢」はいずれも漢籍の古典には見られず、「香車」は美しい車という意味で存するが、「文明本節用集」等に「倭語歟」とあるように、語源は別である可能性がある。
(2)「花車」は漢籍にあるが意味が異なり、日本での当て字である。「花車」は「かしゃ」と読めば別語。

▼浪花 (なにわ)

精選版 日本国語大辞典 「難波・浪速・浪華・浪花(なにわ)」
[一] 大阪市上町台地以東の地域の古称。また、一般に大阪をいう。
[二] (浪速) 大阪市の行政区の一つ。道頓堀川の南側、木津川の東側の地域。北部の難波(なんば)地区は繁華街「ミナミ」の一角。日本橋筋などの問屋街があり、皮革・金属・家具製造などの中小工場も多い。大正一四年(一九二五)成立。
[三] (難波) 謡曲。脇能物。各流。世阿彌作。朝臣が新年に三熊野からの帰途難波の里を訪れると、若い男を連れた老人が現われて梅をさして、これが古今集の歌に「難波の梅」とよまれた名木であると語り、自分はその歌をよんだ王仁(おうにん)で若い男は梅の精だと言って消える。その夜の夢の中に王仁と木華開耶姫(このはなさくやひめ)が現われ、舞楽を奏し聖代を祝福する。
[四] (難波) 抹茶茶碗。黄瀬戸。安土桃山時代の作。口造りは端反りで口部はややすぼまっている。腰はやや広がり胴に一本の筋があり、高台(こうだい)はきわめて低い。元来は食器で転用物と考えられる。
[補注](一)の語源については、上代上町台地の西側のふもとは海に面し、付近の浅海に魚が多いために魚(な)庭(にわ)と呼ばれたところからとする説、付近の海の潮の流れが速いところから浪速と表記され、浪(なみ)が浪(なに)と読まれたとする説などがある。

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