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(私家版)2子音和語辞典【SM音(さ行+ま行)】Part1、覚む・寂しい・寒い・さまたれ

(私家版)2子音和語辞典【SM音(さ行+ま行)】Part1

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 <SaM音(さ+ま行)の和語(日本語)>

 

・さま-狭間-SaMa-SM(SH)

A:すきま、B:B:城壁・櫓(やぐら)などに設けて、外のようすを見たり、矢・弾丸などを打ち放ったりするための小窓、

 

・さまたれ-サマタレ-SaMaTaRe-SMTR(SHTR)

=1:緊張が解けて虚脱した状態になる、放心する、2:正体なくなる、だらしなくなる

 

・さまよひ-サマヨイ-SaMaYoHi-SMYH(SHYH)

=1:うろうろする、右往左往する、2:行きつ戻りつする、ぶらぶらあるきする

 

・さみし-褊し-SaMiSi-SMS(SHS)

1:あなどる、軽んずる、例:この輩みだりに仏経をさみす@正法眼蔵仏経

 

さみしい-寂しい-SaMiSiAi-SMSMSA(SHSA)

「さびしい」の音変化。[補説]近世以降、「さびしい」「さみしい」両形用いられてきたが、現在は放送用語などで「さびしい」を標準形とする


 

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さむ-冷む-SaMu-SM(SH)、冷む・寒、samu、サム

=①熱が去る。熱がひく。さめる。②関心が薄れる。興ざめする。

 

さむ-覚む-SaMu-SM(SH)

醒む・褪む・覚む、samu、サム

①眠りや夢・酔いなどからさめる②迷いや物思いからさめる。平静になる。

 

さむしい-寂しい-SaMuSiAi-SMSA(SHSA)

さびしい


 

さむら-寒ら-SaMuRa-SMR(SHR)

寒そうな様、例:にきはだ(和膚)のころも(衣)さむ(寒)らに@万1800
 

 

さもし さもし-サモシ-SaMoSi-SMS(SHS)

1:見苦しい、みすぼらしい、2:賤しい、心が汚い

 

 
 
 <SaH音(さ+は行)の和語>HとMはIKO

さは(さわ)-沢-SaHa-SH(SW/SM)

本来は谷の口に近い山陰の地をいったらしい、湿地なだけでなく低い位置を指す

名詞①(草の生い茂った)湿地。②谷川

 

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さはさは(さわさわ)-サワサワ-SaHaSaHa-SHSH(SWSW/SMSM)

落ち着かない様、そわそわ、例:気がさはさはと廻る夕立@俳・桜千句

 

さはやか(さわやか)-爽やか-SaHaYaKa-SHYK(SWYK/SMYK)

1:気分のさっぱりしたさま、2:いかにも明快なさま、3:気持ちにためらいがなく すっぱりと思い切ったさま、4:美しくさっぱりしているさま、清潔感があるさま、きれい

 

さびし(さびしい) さびし(さびしい)-寂し(寂しい)-SaBiSi-SBS(SHS/SMS)

参考:上代の「さぶし」が中古に「さびし」となる。「さみし」は、「さびし」がさらに変化した語。

形容詞シク①(あるべきものがないので)物足りない。活気がない。寂しい。②もの悲しい。ひっそり静かである。

 

 

 
 <SiM音(さ+ま行)の和語>
 <SuM音(す+ま行)の和語>
SeM音(せ+ま行)の和語>
<SoM音(そ+ま行)の和語>

 

小さい・弱い・窮屈な意味のSM音の大和言葉 

 

さみしい-寂しい-SaMiSiAi-SMSA(SHSA)

(出典 デジタル大辞泉@小学館:https://daijisen.jp/digital/)

「さびしい」の音変化[形][文]さみ・し[シク]「さびしい」の音変化。

「生まれて初めて―・い正月をしました」〈蘆花・思出の記〉

[補説]近世以降、「さびしい」「さみしい」両形用いられてきたが、現在は放送用語などで「さびしい」を標準形とする。

 

さびし(さびしい)-寂し(寂しい)

(学研全訳古語辞典:https://kobun.weblio.jp/)

形容詞シク①(あるべきものがないので)物足りない。活気がない。寂しい。②もの悲しい。ひっそり静かである。

 

さま-狭間(隙)

(学研全訳古語辞典:https://kobun.weblio.jp/)

名詞:A:すきま、B¥:B:城壁・櫓(やぐら)などに設けて、外のようすを見たり、矢・弾丸などを打ち放ったりするための小窓

 

さみし-褊し

(出典:岩波古語辞典 7刷発行)

サ(狭)ミシの意、相手を狭いものと扱う意

1:あなどる、軽んずる

 

さもし-サモシ

(出典:岩波古語辞典 7刷発行)

形シク:1:見苦しい、みすぼらしい、2:賤しい、心が汚い

 

さは(さわ)-沢

(学研全訳古語辞典:https://kobun.weblio.jp/)

名詞①(草の生い茂った)湿地。②谷川

 

 

 

 

 

 

正気に戻る意味のSM音の大和言葉

さむ-冷む

(学研全訳古語辞典:https://kobun.weblio.jp/)

自動詞マ行下二段①熱が去る。熱がひく。さめる。②関心が薄れる。興ざめする。


さむ-覚む(醒む・褪む・覚む)

(学研全訳古語辞典:https://kobun.weblio.jp/)

自動詞マ行下二段①眠りや夢・酔いなどからさめる。②迷いや物思いからさめる。平静になる。 

 

 ふらつく意味のSM音の大和言葉

さまたれ

(出典:岩波古語辞典 7刷発行)

1:緊張が解けて虚脱した状態になる、放心する、2:正体なくなる、だらしなくなる


さまよひ-サマヨイ、彷徨い(語源漢字ではない)・方揺ひ(語源推測漢字)

(出典:岩波古語辞典 7刷発行)

サマは漠然たる方向、ヨイはイサヨヒ・タダヨヒのヨヒ、揺れ動くの意

1:うろうろする、右往左往する、2:行きつ戻りつする、ぶらぶらあるきする、例:えならぬ花の蔭にさまよひ給ふ@源氏 若菜 上

 

さはさは(さわさわ)-サワサワ

(出典:岩波古語辞典 7刷発行)

落ち着かない様、そわそわ

 

 

上に上げたように例外に全体としてはマイナスイメージの言葉が集まっているが、 ”さはやか(さわやか)”などのプラスイメージもある。

 

さはやか(さわやか)-爽やか

(出典:岩波古語辞典 7刷発行)

1:気分のさっぱりしたさま、2:いかにも明快なさま、3:気持ちにためらいがなく すっぱりと思い切ったさま、4:美しくさっぱりしているさま、清潔感があるさま、きれい。

 

 

 

 

 

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