🦊 こんにちは 🦊
本日のThemaは「カワイイ」です。
・赤ちゃんやコドモ
・アイドル
・イヌ、ネコなどの動物たち
・服やバッグやアクセサリー
・模様
・さまざまな商品(製品)
などを目にして、「カワイイ」と感じて過ごしていると思います。
そのように、 「カワイイ」を多用する日本人でも「語源を知らない人」は多いと思います。
早速ですが、語源を説明いたします。まず、「カワイイ」というコトバが生まれるまでの流れとして、コトバの変化の流れを説明します。
【カワイイへの変化の流れ】
かほはゆし→かははゆし→かはゆし→かはゆい→かはいい(かわいい)
という変化をたどって「かわいい」になりました。
フリーザ や
※カワイイという意味も響きもカワイイと思えるコトバですが、それは生まれながらにではないのです。ある意味、ダイエットや化粧をしてカワイイは生まれたのかもしれません。
先ほどの【カワイイへの変化の流れ】で、はじまりは「かほはゆし」と書きました。
では、その「
▼「顔+はゆし」というが、はゆしって何さ?
「かほはゆし」の意味ですが、「顔」と「
【「顔+映ゆし」から考えられる意味】
・顔を合わせるのが恥ずかしい
・(相手の)顔がまぶしく顔を合わせてられない
・(自分の)顔が赤く照り輝く。つまり、恥ずかしくて赤面
など。
※「
▽似た組み合わせのコトバ「面映ゆい」
「顔」と同じものも指す"おも(面)"が含まれる「面映い」を見てみるとしましょう。
顔≒面
顔映ゆし≒面映ゆい
「
※出典:精選版 日本国語大辞典「面映」
こう見ると「顔映ゆし」と「面映ゆい」は、近いものと考えられます。
▼意味の移り変わり
【かほはゆし〜かわいいの間の意味の移り変わり】
※1語1語ごとではなく、全体で見ての意味の移り変わり
【はじまり:かほはゆし】
意味「恥ずかしい・見てられない」
→【中世】
意味「恥ずかしい・見てられない・フビン(気の毒)」
主流:フビン(中世の多くがこの用法)
→【中世の後半】
意味「フビン・愛おしい」
出現:愛おしい
→【近世後半】
意味「愛おしい・愛すべき小さい様」
消える:フビン(気の毒)
※愛らしいの意のみ(精選版 日本国語大辞典「かわゆい・かはゆい【可愛】」より)
出現:愛すべき小さい様
※「小さい様」といっても、小型のモノに使ったという説明がないので人のみか。
→【近年】
意味「愛おしい・愛すべき小さい様・対象と意味することの増えた用法※3」
出現:対象と意味することの増えた用法
※参考:デジタル大辞泉「かわいい〔かはいい〕【可▽愛い】」
対象人=年齢や性別問わない)この時は老人・オジサン・ブサイク系に使うことはなかったそうだ)
→【現代】
年齢や性別や生物非生物を問わず、砕けた雰囲気・弱々しい・ブサイクだけど和んだり笑えたりカワイイ要素があったりするヒトモノにも使うようになる。
例「ブサかわいい」
=顔が整っていない人や動物だけど、他のさまざまな要素から"カワイイ"と感じる。
例「かわいいオジサン」
=リアクションがかわいかったり、しゃべり方がかわいかったりする。ヌイグルミつくりが趣味だったり、サンリオが好きなど。
例「かわいい車」
=車というゴツゴツしていて無機質な物体だが、その車という種類の中でも丸みを帯びていたり小さめな車だったり、ピンクや黄色などの色だったり、装飾が施されていたりなどの要素から"カワイイ"として扱う。」
例「かわいいライオン」
=もちろん、子供のライオンであれば小さくて愛くるしいため"カワイイ"と言い表すのは、昔の用法でも普通だったかもしれない。しかし、大人ライオンという大型で獰猛な生き物とわかっていながら、"カワイイ"と言われうことが多い。
獰猛な生き物で、近寄るとキケンな生き物だとしても、動物園の中とか、テレビやネット動画という画面越しの世界であれば、危険な要素は なくなる。
それに加えて、現代は どんどん猫を買う家庭が増えている。そのネコの面影が多いライオンに、ネコから感じる"カワイイ"を
対象・意味が増えた現代の用法
「愛おしい・愛すべき小さい様」などの要素を持つ女・子供のほかにも、
【砕けた雰囲気・弱々しさ・丸み・美しさ・和み・コッケイさ】などのモノなら、
大人の男性・非生物・大きいモノ・顔や形の整わぬものなどにも使うように。
▼1語1語ごとに意味の移り変わりを見る
※1語1語ごとに見ているため、煩雑なものになっています。
【かほはゆし〜かわいいの間の意味の移り変わり】
かほはゆし(意味:恥ずかしい・見てられない)
→かははゆし(恥ずかしさに顔が赤くなる思いである※ssnかはゆい)
→かはゆし(縮音・ナマリ)
→かはゆし(室町時代に意味追加:愛おしい※gzkかわゆし)
→かはゆい(ナマリ※出典:デジタル大辞泉「かわゆ・い〔かはゆい〕【可▽愛い】」)
→かはいい(ナマリ※出典:デジタル大辞泉「かわい・い〔かはいい〕【可▽愛い】」)
→かわいい(ナマリ・表記変化、対象人=子供・年少者・若い女性)
→かわいい(意味追加:砕けた雰囲気の人にも使う、対象人=年齢や性別問わない)
※これ以外の変化として、かわいい→かあいい、かはゆい→かはよい
▼出典
かはゆい
引用:精選版 日本国語大辞典「かわゆい・かはゆい【可愛】」の[語誌](1)
早い例は「今昔」にみられるが、同文献に「かははゆし」という語形も存在し、どちらも「…するに気がひける、恥ずかしい」など①の意で用いられており、そこから「顔映ゆし」という語源が想定されている(「はゆし」は「面映ゆし」「目映ゆし」のそれと同じ)。
かはゆし
出典:学研全訳古語辞典「かはゆ・し」
「かはゆ・し」語の歴史:室町時代から③「かわいらしい。愛らしい。いとしい。」の意味でも用いられるようになり、形は「かはいい」に変わり、現代語「かわいい」につながる。
つまり、その前は【①恥ずかしい。気まり悪い。②見るにしのびない。かわいそうで見ていられない。】のみの用法だったのだろう。
ちゅうせい
精選版 日本国語大辞典「かわゆい・かはゆい【可愛】」
[語誌]
(2)「見るに忍びない」の意から気の毒、ふびんという②の意が生じ、中世の用例の大部分はこの意で用いられている。中世後半に至って、女、子どもなど弱者への憐みの気持から発した情愛の念を示す③の意を派生させ、近世以降はこの意味が優勢となる。この間、語形は「かわゆい」の変化した「かわいい」が生じ、それに伴って漢語「可愛」との関連で「可愛い」という表記がみられるようになる。
きんせいこうはん
精選版 日本国語大辞典「かわゆい・かはゆい【可愛】」
(3)近世後半ではふびんの意は消失し、愛らしいの意のみとなり、さらに愛すべき小さい様という④の意の属性形容詞の用法も出現する。
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