▼[主夫]とは?
・主婦(しゅふ):家事育児など担当の女性
・主夫(しゅふ):家事育児など担当の男性
↑
文字としてみれば このように使い分けられています。主に[専業]をつけて専業主婦・専業主夫として家庭内の役割を持っています。
▼[しゅふ]に主夫という当て字
すでに「しゅふ」という音と密接しているのは、「主婦」表記です。そこから、別表記("主夫"など)をするのは、「当て字」です。
読み方としては表外読みではないですが、既存の言葉に音が合うからと言ってムリヤリ当てはめるのも当て字と捉えていいでしょう。
▽「兄弟」→「姉妹(きょうだい)」も
「主婦」→「主夫」のように、「音をそのままで表記で性別を変える」という手法は、「兄弟(きょうだい)」→「姉妹(きょうだい)」があります。
▼主夫の当て字はポリコレ意識からか!?
【2000年前後に正された言葉】
・看護婦→看護師
・保健婦→保健師
・保母→保育士
・スチュワーデス→客室乗務員
これらの共通点は
性的偏見です。
※「この職業は女性の職業だ!」という決めつけ
[主婦]という表記も性的偏見の塊ですから、同じ時期(2000年前後)に広まったと考えてもよさそうです。私の体感でも この時期くらいかなと思います。
こういった、性的偏見をなくしていく動きがポリコレです。
▼それでも世間の[しゅふ]イメージは女性
長年、性的偏見で
[家事育児担当=女性]
としてきたのです。そして 文字上でも長年[主婦]を使ってきました。
その結果
[しゅふ-Syuhu]
という音だけを聞いても「女性しかイメージできません」、さらに 年寄りは それが 甚だしいでしょう。
「一度 音に植え付けたイメージは なかなか 抜けてくれません。」
- ▼[主夫]とは?
- ▼[しゅふ]に主夫という当て字
- ▽「兄弟」→「姉妹(きょうだい)」も
- ▼主夫の当て字はポリコレ意識からか!?
- ▼それでも世間の[しゅふ]イメージは女性
- ▼音は覆せない[クソブス]
- ▼解決方法を間違えた
- ▼正しい解決方法
- ▼"しゅふ"と聞いて"主婦"という文字を思い浮かべたり女性の姿が思い浮かぶのが普通
- ▼[しゅふ-主夫]ではなく[もりや-守り家]とか[かじしゃ-家事者]だったら
- ▼当て字が意味ないのではなく、完全な解決にならないということ
- ▼不自然な当て字は、人気をなくす
- ▼[親富孝]は不自然だった
- ▼「親不孝通り」復活!!!
- ▼不自然な当て字を正式化してしまう流れ
- ▼当て字で舞い上がったあと冷静に
- ▼補足事項
▼音は覆せない[クソブス]
例えば、近くにいる男が
「くそぶす!」
と 言ってきたら失礼と感じますよね。
そこで男は
「いやいや、[くそぶす]っていうのは[宮に想う富があり好き]という意味の[宮想富好]だから褒め言葉だよ!」
↑
このように 言ってきても、
[くそぶす]には かわりありません。
そんな無理矢理な当て字をしても
[音の響き]は覆せません。
他にも「おちんちん」という言葉も
「男陳朕」
の表記にしても耳にした印象は
「おちんちん」
であることは変わりません。
なぜなら不自然な当て字だからです。
Q:じゃあ自然な当て字はあるの?
A:[おちんちん]にはありませんね(笑)。
残念ながら[おちんちん]は どうあがこうが[おちんちん]なので世間・オオヤケの場で言い放つのは控えましょう(笑)。
▼解決方法を間違えた
[しゅふ]に[主夫]という字を当てたからと言って[主婦問題]が解決するわけではありません。
それは 先程の 音の話で話した通り、
[すでにある意識は変わらない]
ということ。
※[しゅふ]という音は女を連想。
▼正しい解決方法
[しゅふ]という音から離れる
↓
別な音で男女ともに使える言葉を作り出す
これが、すでにあるイメージに引っ張られない造語方法です。
▼"しゅふ"と聞いて"主婦"という文字を思い浮かべたり女性の姿が思い浮かぶのが普通
[主婦]という字面には問題があります。
【ふ-婦 意味@大辞泉】
1 夫のある女。人妻。」
2 成人した女。
3 職業・資格をもつ女。
4 「看護婦」の略。「婦長」
主婦の婦は女性のみを指す言葉なのです。
おそらく主婦は[家事・育児]をするという認識でしょう、その結果 「家事・育児は女が全てやれ!」みたいな男が出てくるのです。
しかし、逆に男側が[家事・育児]を
メインにするという場合にも問題が
出てきてしまいます。
その問題を解決すべく、ポリコレ的な意識のもと生まれたのが[主夫]という表記になります。
▼[しゅふ-主夫]ではなく[もりや-守り家]とか[かじしゃ-家事者]だったら
例えば、妻がフルタイムで働き・夫が家事・育児担当の家庭があるとします。
TV番組で
「 [しゅふ]選手権」
という番組があったとして、その出場選手に男がいたら
「あれ?男?なんで・・・?]
という空気になりがちです。
しかし、番組のタイトルが
・[守り家]で集まる会
・[家事者]で集まる会
とかであれば、専業主夫が来ても
「家事を こなす旦那さんも 出場してるなあ。]
と すぐ理解できると思います。
▼当て字が意味ないのではなく、完全な解決にならないということ
「親不孝通り(おやふこうどおり) 」
という名前の通り(地)が あります。
一見すると、縁起が悪そうな名前ですが、長年親しまれてた名前ゆえに好きな人も多いそうです。この街で子供が親を殺す事件がある時以外は[単純な固有名詞]として呼ぶのに違和感はありません。
とはいえ、昔は治安は悪かったようです。これは名前に釣られて治安が悪くなったのかどうだか決めつけできません。
▼不自然な当て字は、人気をなくす
実は一度
親富孝通りという表記に変えています。
読みは 前と同じ[おやふこうどおり]です。
なぜ当て字をして表記を変えた?
[人通りが少なくなり、治安悪化]
↑
これを解決したかったというのがワケの一つのようです。
コレ自体は解決したようですが。。。
街は盛り下がる
▼[親富孝]は不自然だった
人は音で話す生き物です。
表記でイメージを変えたいという
気持ちのは分かりますが。
[おやふこう]
という音を聞いて
[親不孝]以外を想像する人はいません。
大手辞書にも[富孝]という言葉は
おそらく ありません。
[当て字]をするにしても
「強引な当て字」
は 気持ち悪さが残ります。
ふだん行く街なのに、
・煩わしさ
・気持ち悪さ
そんなのが文字上から にじみ出ていたら、活気が下がって当然だと思います。
治安を心配するなら、[おやふこう]の音から離れるしかありません。しかし、[おやふこう]の音を消すと集客が落ち込むという不安があるなら、我慢するしかありません。
▼「親不孝通り」復活!!!
2017年 再び親不孝通りに表記を戻しました。
狙いとしては
・慣れ親しんだ表記を望む声
・若者に関わる名前をつけ若者を呼び戻す
▼不自然な当て字を正式化してしまう流れ
そもそも[親富孝]って何?
もちろん、その場限りの当て字なら
「その当て字おもしろいね。」
と 笑えますが・・・
会議やプレゼンで
[親富孝]表記を 提案した人は
おそらく大絶賛を受けたでしょう。
なぜなら日本人はイメージの変わる当て字を見つけたときに、嬉しくなる人が非常に多いからです。これは、パズルのピースをハメ込むような感覚で本能的に嬉しい人が多いからかもしれません。
▼当て字で舞い上がったあと冷静に
当て字でドーパミンが出たかのように興奮して、そのまま その当て字を採用する前に 一度 落ち着くべきというのは、ここまで読んだ人なら同意してくれるでしょう。
日常生活で使い続ける当て字は
自然なものでなくてはいけません。
「おやふこうどおり行こう!」
と言われて 最初に脳内に浮かぶのは
「親不孝」という字です。
それを わざわざ[親富孝]に変換
しなくてはいけないのは、
言葉を使う上で気持ち悪いのです。
▼補足事項
【[しゅふ]を[主夫]と表記】
確認できた中で一番古いのは「1983年」です。
※より古いものがあるかもしれません。
『主夫と生活』マイク・マクレディ著、伊丹十三訳、学陽書房、1983年、ISBN 4-313-85028-7
しかし、この時期(1983年頃)は
一般的には 全くと言ひていいほど浸透してませんでした。
【通称(マップ記載用など)】
親不孝通り(おやふこうどおり)
↓
よろず町通り
※1997年
↓
親富孝通り(おやふこうどおり)
※2000年
↓
親不孝通り(おやふこうどおり)
※2017年
以上のように
[親不孝通り(おやふこうどおり) ]
表記に 結局は 行き着いたのですが…
正式名称の天神万町通り自体は
おそらく ずっと変わらず?