日本語は 完全濁音化して、濁音化による区別をしているコトバ以外は、清濁どちらでも よく、己々の発音の差と捉えるべきと考えています。
というのも、多くの語が清濁両方で発音される「過去があったから・現状があるから」です。
そういった日本語の清濁の歴史を知るために、清濁両方あるコトバをまとめていきます。
※見つけ次第 追加しているので、まだ この記事の語数は少ないです。
【T Ta た】
たいざい・だいざい;seidaku ddj ssn;たいざい・だいざい;大罪;精選版 日本国語大辞典 「大罪」の読みは「だいざい」と頭が清音しているが、デジタル大辞泉 「大罪」の読みは「たいざい」と頭が濁音。2辞書ともに「たいざい・だいざい」という読みもあることを補足している。大罪=おおきな罪。重い罪。重罪。やみ夜(1895)〈樋口一葉〉一〇「我れは最早大罪(ダイザイ)を犯せる身」 〔書経‐康誥〕。
大内;だいだい・たいだい;ddj seidaku;「だいだい【大内】」にて《古くは「たいだい」とも》とある。「大内裏(だいだいり)」の略。おおうち。「—の旧跡、神祇官の前なる樗の木に」〈太平記・九〉
たちすくみ・たちずくみ;hrknooi ssn seidaku;tatisukumu;立ち竦み;立ちすくみ・立ちずくみ;精選版 日本国語大辞典「たち‐すくみ【立竦】」にて、「たちずくみ」ともとあるので清濁両方。しかし、精選版 日本国語大辞典「たちすくむ」のほうには清濁両方であると書かれていない。
蓼酢;たです・たでず;ddj seidaku;tadesutadezu;蓼酢;none;none;《「たでず」とも》タデの葉をすりつぶし、酢とだしをまぜたもの。アユの塩焼きなどに添える。
【T Ti ち】
ちがりちがり・ちがりちがりと・ちかりちかり・ちかりちかりと;mlt omp knjnasi ssn seidaku hnshuku;none;精選版 日本国語大辞典「ちがりちがり」にて【「ちかりちかり」とも】とある。一方の足をひきずって歩くさまを表わす語。虎明本狂言・飛越(室町末‐近世初)「ちかりちかり」。
ちちり星;ちちりほし・ちちりぼし;ssn atj seidaku;titirihosi・titiribosi;none;井宿;ちちり星;辞書に「ちちりぼし」ともとある。二十八宿の一つ。井(せい)の和名。双子座西部のμ(ミュー)星付近。
ちんぼこ・ちんぽこ;seidaku dakuhanndaku ssn knjnasi hrknooi ktknooi;ちんぼこ→ちんぽこ;none;似指;ちんぽこ・チンポコ・ちんぼこ・チンボコ;初出の実例とされる1779年の「雑俳・柳多留‐一四」で、「ちんぼこ」表記。これは男性器の意味。古くは濁音だったが、半濁音「チンポコ」も使われだし、現代では「チンポコ」が大多数・一般的。武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)「似指ちんぼこ」。
【T Tu つ】
つじむ↔つしむ;seidaku ddj rare;つじむ↔つしむ;黧む;none;none;デジタル大辞泉 「つじむ【黧む】」にて《「つしむ」とも》とある。ツジム=肌に赤黒い斑点などが出る・黒ずむ。文献「太平記・二四」。
どつく・どづく;ssn seidaku atj 2knj;どつく・どづく;ど突・ド突; (三上於菟吉)胴突く;ど突・ド突;精選版 日本国語大辞典での見出しは連濁「どづく【ど突】」である。補足として【「どつく」とも】とある。ドツク=なぐる・たたく・ぶつ・こづく。虎明本狂言・鍋八撥(室町末‐近世初)「どづく」、1975年の岬〈中上健次〉「どつかれる」。雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)「いい加減にしねえと胴突(どつ)くぜ!」。「胴突」という当て字は、胴に限定されるので、胴以外を突く際に使う場合は悪い当て字になる。
強含み;つよふくみ・つよぶくみ;ddj seidaku;tuyohukumi・tuyobukumi;強含み;none;none;ツヨフクミの解説にて《「つよぶくみ」とも》とある。取引で、相場が上がる傾向を示していること。⇔弱含み。
弱含み;よわふくみ・よわぶくみ;ddj seidaku;yowahukumi・yowabukumi;弱含み;none;none;ヨワフクミの解説にて《「よわぶくみ」とも》取引で、相場が多少とも下がる傾向を示していること。⇔強含み。
【T Te て】
【T To と】
帳・帷;とばり・とはり;ssn seidaku;tobari・tohari;帳・帷;none;none;辞書に【古く「とはり」とも】とある。① 室内や寝所・帳台・厨子・高御座(たかみくら)、また、外部との境などに垂らして、区切りや隔てとしたり、光をさえぎったりなどするための布。壁代(かべしろ)、几帳(きちょう)、のれんなど。とばりちょう。[初出の実例]「乃ち室(よとの)に入て、帳(トハリ)を開きて玉床(みゆか)に居(ま)します」(出典:日本書紀(720)履中即位前(図書寮本訓))。② 物を隔て区切るもの、覆い隠して見えなくするもののたとえにいう。[初出の実例]「七夕のよとてのすがた立かくすきりのとはりに秋風ぞふく〈藤原家良〉」(出典:建長八年百首歌合(1256))
【N Na な】
なつく・なづく;atj 1knj seidaku;なれつく→なつく;慣れ付く→慣付く;懐く;なつく・なづく;精選版 日本国語大辞典「なつく【懐】」には【馴れ付くの意。後世「なづく」とも】とある。慣れ付くの意であるとしか説明がないが、もとの形としても「慣れ付く(ナレツク)」だったと考えると音変化によっての「ナツク」と考えられる。ナツク=馴れて付き従う・馴れ親しむ・親しみよる・慕う。万葉(8C後)六・一〇四九「名付(なつき)」。源氏(1001‐14頃)若菜上「なつかぬにや」。桐一葉(1894‐95)〈坪内逍遙〉三「当家になづきしたがふ」。
【H Ha は】
走りこくら・走りごくら;はしりこくら・はしりごくら・はしりこぐら;ddj sedaku atj;走りこくら;走り競;辞書「はしりこくら」では《「はしりごくら」「はしりこぐら」とも》とある。「走り競 (くら) べ」に同じ。デジタル大辞泉「こくら」の辞書の見出しはヒラガナ表記
出典:清濁両方辞典風【か行】
こくら・こぐら・ごくら;ddj atj knjnasi seidaku;none;競;こくら;デジタル大辞泉「こくら」にて《古くは「こぐら」「ごくら」とも》とある。競争する意を表す。[接尾語]として使われ「走りこくら・飛びこくら」などをつくる。辞書の見出しはヒラガナ表記
ハタメク・バタメク;はためく・ばためく;ddj seidaku;[動カ五(四)]《「はた」は擬声語。「ばためく」とも》 1 布や紙などが風に吹かれてはたはたと動く。また、音を立ててひるがえる。「幟(のぼり)が—・く」 2 揺れるように鳴り響く。響きわたる。とどろく。「雷 (らい) ガ—・キワタル」〈和英語林集成〉。3 鳥などが羽ばたきをする。「烏これを見て…—・く所を」〈仮・伊曽保・下〉。
疥;はたけ・はだけ;ddj kp seidaku atjk 2knj 3knj;hatake・hadake;疥;乾瘡・(豊後風土記)胖大気;はたけ・ハタケ;古くは「はだけ」とも ) 額や頬にできる皮膚病。十円銅貨ぐらいまでの大きさの丸いもので、白く粉をふいたようにみえる。湿疹の一種。疥瘡(はたけがさ)。初出「胖大気(ハタケ)」表記※豊後風土記(732‐739頃)。漢字ペディア「疥」=音カイ、訓ひぜん・はたけ・おこり、意味 ①ひぜん。はたけ。皮膚病の一種。「疥癬(カイセン)」 ②おこり。マラリア。
【H Hi ひ】
ひいらぐ・ひひらぐ・ひびらく;ssn seidaku;none;(見出し)疼・(地蔵十輪経元慶七年点)虐(ヒヒラク);ひいらぐ・(発心集)ひびらき;精選版 日本国語大辞典「ひびらく【疼】」にて【=ひいらぐ】とある。精選版 日本国語大辞典「ひいらぐ・ひひらぐ【疼】」でも【古くは「ひひらく」。「ひいらく」とも】とある。意味「ひりひりと痛む・ずきずきと痛む」。類語・ナマリ・同語源など「うずく・ひらく」。
引っ繰り返す;ひっくりかえす・ひっくりがえす;ddj seidaku;hikkurikaesu・hikkurigaesu;引っ繰り返す;none;none;[動サ五(四)]《「ひっくりがえす」とも》
引っ繰り返る;ひっくりかえる・ひっくりがえる;ddj seidaku;hikkurikaeru・hikkurigaeru;引っ繰り返す;none;none;[動ラ五(四)]《「ひっくりがえる」とも》
ひとだかりssn seiagku人集・人簇ヒトダカリ=人が群がり集まること・その群集・人立ち。俳諧・物種集(1678)では「人たかり」表記で連濁していない。清濁両方使われた過去があるが、辞書などでは、「ひとたかり」の見出しもないし、補足でもそう読むことも言及されていない。
一つ一つ;ひとつひとつ・ひとつびとつ;seidaku ssn dakun;一つ一つ;一一;一つひとつ・ひとつひとつ・1つ1つ;精選版 日本国語大辞典には「ひとつびとつ」ともある。ヒトツヒトツ=それぞれの事や物・いちいち・ひとつごとに。副詞的にも用いる。蜻蛉(974頃)下「ひとつひとつ」のように、古い文献でも非漢字。連濁例【風立ちぬ(1936‐38)〈堀辰雄〉序曲「一つびとつ消えて行った」】。
【H Hu ふ】
ふとふと・ふとぶと・ふとふとと・ふとぶとと;hnshuku mlt ssn seidaku;太太・太々・太太と・太々と;フトブト=非常に太いさま。1383年の古い文献「十問最秘抄」では「ふとふとと聞こえ〜」となっており、連濁していない。関連語「ふとぶとしい」。
ふとふとしい・ふとぶとしい;hnskys mlt ssn seidaku;太太・太々・太太と・太々と;フトブトシイ=非常に太い・いかにも太い・大胆でずうずうしい。非常に図太い。ふてぶてしい・声が非常に太い・どら声である。1724年の古い文献「随筆 独寝」では「ふとふとしき」となっており、連濁していない。ただし、同文献で「ふとぶとしうて」のように連濁している部分もある。
【H He へ】
へんじ;wkn ssn ddj seidaku onbd sansj;へんし→へんじ;片時;辞書にて《古くは「へんし」》とある。ヘンジ=すこしの間・ちょっとの間・しばし・ちょっとの間・わずかな時間・かたとき。「片時も心が休まらない」。
【H Ho ほ】
ほんたい・ほんだい;ddj seidaku;デジタル大辞泉 「ほんたい【本体】」にて《古くは「ほんだい」とも》とある。とはいえ見出しの読みとして採用されていないことから、連濁で読まれなくなったのだろう。一般的な本体としての用法の説明は省略。哲学では、「現象を超えて存在する恒存的なもの・もろもろの存在の根底にあるもの・理体」を言う。;https://kotobank.jp/word/%E6%9C%AC%E4%BD%93-8884
【M Ma ま】
まいひめ・まいびめ;seidaku dakunasi rym4 onk;まいびめ↔まいひめ;舞姫(一般的)・舞い姫;先に連濁が一般化して、のちに非連濁「まいひめ」となったのだろうかと推測されている※参照 デジタル大辞泉。【舞姫】=1 舞を舞う女性。踊り子。ダンサー。2 五節 (ごせち) の舞に出る少女。
みつのかしわ;seidaku ddj;三角柏;みつのがしわ・みづのかしわ;見出し自体は「みつのかしわ」だが、説明文に「みつのがしわ・みづのかしわ」とも読むとある。
みてぐら;seidaku ddj atjk 1knj 2knj ddj;御手座;幣・幣帛;《「御手座 (みてぐら) 」の意という。「みてくら」とも》神に奉納する物の総称。布帛 (ふはく) ・紙・玉・兵器・貨幣・器物・獣類など。また、のちには御幣をもいう。類語「幣束・幣帛 (へいはく)・ぬさ」。
無調;むちょう・むぢょう;ssn seidaku;mutyou・mudyou;見出しは「むちょう」。辞書説明にて「むぢょう」ともとある。;https://kotobank.jp/word/%E7%84%A1%E8%AA%BF-394435#w-2130457
無得心;むどくしん;ssn seidaku;「むとくしん」とも。;https://kotobank.jp/word/%E7%84%A1%E5%BE%97%E5%BF%83-642037#w-2130594
無二無三;ddj seidaku;munimusann・munimuzann;見出しは「むにむさん」。辞書説明にて【「むにむざん」とも】とある。;https://kotobank.jp/word/%E7%84%A1%E4%BA%8C%E7%84%A1%E4%B8%89-642106#w-642106
メンコイ・メンゴイ;めんこい・めんごい;ddj seidaku hmsky;mennkoi・menngoi;none;none;メンコイ・メンゴイ・めんこい・めんごい;辞書のメンコイの説明に《「めんごい」とも》とある。メンコイ=かわいい・愛らしい。
【Y Ya や】
弱含み;よわふくみ・よわぶくみ;ddj seidaku;yowahukumi・yowabukumi;弱含み;none;none;ヨワフクミの解説にて《「よわぶくみ」とも》取引で、相場が多少とも下がる傾向を示していること。⇔強含み。
強含み;つよふくみ・つよぶくみ;ddj seidaku;tuyohukumi・tuyobukumi;強含み;none;none;ツヨフクミの解説にて《「つよぶくみ」とも》とある。取引で、相場が上がる傾向を示していること。⇔弱含み。
【R Ra ら】
力士立ち・力士立;りきしだち・りきじだち;ssn;りきしだち⇔りきじだち;力士立ち・力士立;none;none;辞書の見出しは「りきじだち」で説明の中に【「りきしだち」とも】とある。金剛力士の立ち姿のように、すっくと勇ましく立つこと。また、その姿。仁王立ち。[初出の実例]「筆車の差し物に、腹巻斗打ち懸けてりきじ立に立ったりけり」(出典:浄瑠璃・頼朝浜出(1686)一)
【W Wa わ】
我賢;われかしこ↔われがしこ;ssn seidaku gkn;warekasiko↔waregasiko;我賢;none;none;辞書の見出しでは連濁「われがしこ」のみだが、 初出文献では「我かしこ」表記※源氏物語(1001‐14頃)手習。「かしこ」は形容詞「かしこい」の語幹から。自分だけがかしこそうにしているさま。りこうぶっているさま。分別顔でいるさま。類語「われさかし」。
- 【T Ta た】
- 【T Ti ち】
- 【T Tu つ】
- 【T Te て】
- 【T To と】
- 【N Na な】
- 【H Ha は】
- 【H Hi ひ】
- 【H Hu ふ】
- 【H He へ】
- 【H Ho ほ】
- 【M Ma ま】
- 【Y Ya や】
- 【R Ra ら】
- 【W Wa わ】
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