【簡易まとめ】
・炎上したのは女性プロゲーマー(契約解除済み)
・ゲーム界隈において「人権」の俗語用法がある
・「必須」というニュアンスで使われることが多い
・一般の意味での「人権」は、ふつう 人に向けて使う言葉ではない
・俗語の「人権」も、ふつう 人に向けて使う言葉ではない
・「ちっちゃい男」という対象の多い表現で「人権がない」と言った
・憲法では、生まれながら人権を持つ
【ゲーム界隈の俗語での「人権」】
・必須装備=人権装備
・必須キャラ=人権キャラ
・必須装備を持ってないuser=人権がない
【問題】
・悪口として使っていること
・人に向けて使っていること
・主語を男全体にしていること
※この記事は、炎上内容そのものを伝える記事ではなく、女性プロゲーマー「たぬかな」さんが、"人権"というコトバを使う問題点をまとめるものです。
▼そもそも、「人権がない」なんてことあるの?
第十一条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。
「人権がない」と評することは、「生まれながら持つ人権すら持たない=人として見ていない」という誹謗中傷に聞こえます。
俗語用法として、「こういうつもりで言いました。」と言おうが、一般的な感性では、「そうとは聞こえません。ヒドイ誹謗中傷に聞こえました。」と思うのが自然です。
▼「人権」という言葉を耳にするゲーム界隈。
※ゲーム業界おとしめのために書いているのではないので、あしからず。
▽ゲーム界隈の俗語「人権」とは?
ゲームの話の中で「人権」が使われる場合、「必須」の意味で使われることが多いです。
イマイチ ピンとくない人もいるかと思うので説明を加えます。
▽「人権装備」などから見る「人権」という俗語
「人権」単独で説明するよりも、「人権装備」「人権キャラ」という言葉で説明したほうがわかりやすいです。
「人権装備」
ゲームにおいて、「一定水準以上の装備」や「特定の装備」がないと、そのゲームでの土俵に立てない・まともに遊べない・持っている人に一方的に負けるなどのとき、その装備に対して使います。
【例】強い装備が実装される→その装備のアリナシで勝ち負けがほぼ決まる→「この装備は人権」「この装備がないやつは、人権がない」などと言い表す
「人権キャラ」「人権アイテム」
これは、さきほどの「人権装備」の「装備」部分を「キャラ」「アイテム」に当てはめて考えてください。
▽ゲーム界隈では「人権」を目耳にする
現代のスマホゲームの話題の中で「人権」は使われる言葉で、「人権キャラ」「人権装備」などは、スマホゲームの構造上 生まれやすいものとなっています。※構造の詳しい説明は割愛。
▼俗語の意味で考えた場合の「人権がない」
一般的な意味で考えると「生まれながら持つ人権すら持たない=人として見ていない」という誹謗中傷に聞こえるという話を前に書きました。
では、一般的な意味ではなく、ゲーム界隈で使われる俗語の意味で考えたらどうなるのか。そして、その俗語の意味ならば、問題ないのかを考えてみます。
▽必須装備のように一定水準を満たしていない「人権のない人」
俗語的に考えると、今回の「たぬなか」さんの発言での「人権のない」の意味は下のようになります。
【必須装備のように一定水準を満たしていない人】
これは、ネタにもならないくらい誹謗中傷になりそうですね。
▽自分の好み
たぬかな さんは、自己弁護のように、あれは自分の異性の好みについて語ったものだというTweetをしていました。
確かに、それであればオオゴトにならずにすんだかもしれません。しかし、そう捉えてもらいたいならば、「話しの組み立て」や「話題の対象を明確」にするように話さなければいけません。
▼今回の「人権がない」が 問題であるワケ
【必須装備のように一定水準を満たしていない人と認定】
【生まれながら持つ人権すら持たない人と認定】
してしまうことは、どちらに転んでも問題という話をしましたが、さらに問題があります。
【さらなる問題】
・悪口として使っていること
・人に向けて使っていること
・主語を男全体にしていること
▽悪口として使っていること
その言葉が、冗談・ネタだったとしても、 「人権がない」は 誹謗中傷です。それが、悪口発言の中で使われてるとなると、ネタに聞こえることはなくなります。
▽人に向けて使っていること
基本的に、人に向けて使う言葉ではありません。また、ネタで使う人がいるのは、ゲーム内のキャラを、「強いキャラだと評価するための褒め言葉」として使います。
自虐で「その強いキャラを持っていないから、自分は人権がない」などと使います。自虐なので、人を傷つけるのが目的でないのがわかると思います。
▽人に向けて使っていること
たぬかなさんは、主語を「男全体」にして話をしてしまいました。現実の人を対象にすることで、問題が大きくなりやすいのは想像しやすいと思います。
そして、「男全体」を「身長170cm」で区切り、差別するように「人権がない」と発言してしまったのは、どう考えてもアウトです。
主語をデカくしすぎると、「世のコトワリとして そうである!」という断定になり、偏見を助長してしまいます。
▼この記事的には、たぬかな発言はOUT
ここまでの話を考えると、「たぬかな」さんの発言は擁護できるものではありません。
和語の里としては、「表現に自由度があったほうがいい」とは思っています。しかし、「たぬかな」さんの発言は「度が過ぎている」だけでなく、その俗語の「用法に問題あり」と感じたのが養護できない理由です。
ただし、ゲームの俗語として使う分の「人権」に関しては、今の所「絶対使っちゃダメ」とは言い切れないところです。※いい代替用語があれば、そっちを使ったほうがいいとは思っています。
- 【簡易まとめ】
- ▼そもそも、「人権がない」なんてことあるの?
- ▼「人権」という言葉を耳にするゲーム界隈。
- ▼俗語の意味で考えた場合の「人権がない」
- ▼今回の「人権がない」が 問題であるワケ
- ▼この記事的には、たぬかな発言はOUT
kw:
たぬかな、たにかな、たのかな、たゆかな、たなかな、タヌカナ、tanukana、タヌかな、、谷加奈、谷 加奈、たに かな、
【たぬかな 他情報】
*1:
・女性プロゲーマー
・本名はニュースサイトなどを見る限り、「
・格闘ゲーム「鉄拳」メインのプレイヤー
・国内外で高い人気らしい
・「mildom」というサイトで配信
・2021年6月24日に「web Sportiva」のインタビュー記事で「顔を出すと、信じられないくらいブスと言われるんです」という言葉とともに、「容姿」への誹謗中傷の辛さを語っていた
・高身長が好きって言いたいだけらしい
・過去にも危険な発言があった
・いつもの配信の身内ノリで言葉が悪くなったらしい
・同じ格闘ゲームプロのウメハラから、「一番口が悪い」と評されていた
「格ゲーマー"口が悪い人5神"を決めたら、絶対的唯一神が存在していた件「◯◯一人には勝てない。世界は闇に包まれる…」【梅原大吾】【ウメハラ】 」という動画で、そう言われていたが、この動画自体が炎上日(20220217)の2日前の「2022/02/15」であった。
・過去にも危険な発言があった
※いろんな記事に載っているので、己々 検索してほしい。