▼必ず殺す技?
ゲームのキャラ が「必殺技」を 使う。
↓
相手に当たった。
↓
相手は生きている。
必ず殺せてないじゃん!
▼辞書においての〝必殺〟の意味
「技」という部分を抜いて、「必殺」のみの意味を調べてみます。
相手を必ず殺すこと。また、そのような意気込み。「必殺の一撃」
・必ず殺すこと
・必ず殺すという意気込み
▼辞書においての〝必殺技〟の意味
【ひっさつわざ-必殺技】
出典:デジタル大辞泉@小学館
必ず効果があると期待される、とっておきのわざ。
必殺技の辞書上での意味には[必ず殺す]の意味がなく、世間がよく使うような「とっておきの技」という意味になっていますね。
「とっておきの技」
※ちなみに皆さん無意識に「ひっさつわざ」と重箱読みしていますが、「ヒッサツギ」読みする人は過去にいたのか気になります。
▼[必殺技]の呼び方
【いろんな競技で使われる呼び名】
・必殺〇〇
・切り札
・得意技
・特技
【いろんな競技・世界観で使われるが、主の漫画・アニメ的表現】
・奥義〇〇
・秘技〇〇
・スキル
【プロレスでの必殺技】
・フィニッシュ ホールド
・フェイバリット ホールド
【パンチありの格闘技】
・フィニッシュブロー
【野球】
・ウィニングショット
・決め球
・魔球
・秘球
▼固有の必殺技
※決め球、スキルなどは「固有名詞 」ではありません。
必殺技の固有名詞とは?
「鬼滅の刃」で言えば、
「日の呼吸 / ヒノカミ神楽」 などですね。
▼[必殺技]を広めたのは?
必殺技を一般市民に広めたのは
『スト2』です。
※正式名称:ストリートファイターII
この記事において[一般に広まる]というのは、[子供〜中年も知っているということを意味します。]
『スト2』は社会現象になったゲーム(格闘ゲーム)です。
若い人しか知らないような人気とかではなく、「社会現象」ですから、「TVで何度も取り上げられたり、プレイ人口が多いため日常の雑談でも話題になる」というレベルです。
▼マネしやすい「ハドーケン!」
ゲームがハヤったとしても、その中で登場する[必殺技という概念]が認知されなければ言葉として認知度は高くなりません。
では、スト2の必殺技はというと
めちゃくちゃ分かりやすい!
※もちろん技によって異なります。
一番 有名だったのが
波動拳(はどうけん)
です。
その必殺技をキャラが出すときは
「ハドーケン!」のような発音。
そして、この波動拳は
・インパクトがある
・マネしやすい
・言葉の響きも良い
↑
この3点セットが揃っていたため真似する人が多かったのです。
▼スト2の時点で[必ず殺せなかった]
スト2には前作があります。それは通称[スト1]。正式名称にはナンバリングはありません。『ストリートファイター(1987年に開発・稼動)』です。
その前作の『ストリートファイター』での必殺技は、当たり方によっては文字通り
「必ず殺す」
というのが可能でした。
※その技一回で 無傷の相手をKOさせる。相手の体力をすべて減らす。
しかし、続編の「ストリートファイターツー(1991年稼働)」の必殺技は、半分も減らせません。
「必殺技」という単語を世の中に広めた「スト2」ですが、そのスト2内での必殺技は、「必ず殺す技ではなかった」ということです。
▼子供の認識では得意技=必殺技
私は子供の頃、「ひっさつわざ」というコトバを使っていましたが、そのコトバの構成まで考えられませんでした。
「必殺+技」という構成だから、「必ず殺せる技」じゃないとおかしいという違和感を持てませんでした。
それは、周囲の友達もそうです。
そして、私や周りの子供の認識では、下のような認識になっていました。
【必殺技】
その人 独自の技、得意技
▼漫画でも頻繁に[必殺]が出てくる
そして、漫画を読んでいても
・あるキャラの独自の技
・あるキャラの得意技
を必殺技として扱われていました。
その漫画で「必殺技」という単語が出てこなくても、ドラゴンボールを知ってる人同士の会話なら「悟空の必殺技の かめはめ波は〜」というように[必殺技という概念]で話をします。
こうなっては、完全に認識は
「必ず殺す技」ではなくなっています。
▼初出は1956年?
眠狂四郎無頼控という作品で
[必殺技]という名ではなく
[必殺剣]という名で登場のようです。
[必殺]と付く名の
[今における必殺技の概念]
の初出として見つかっているのは、この作品だそうです。
という小説がありました。
1956年5月から『週刊新潮』連載
▼ゲームでの[必殺技]の扱い
ゲームで広まった必殺技という言葉
※ここでのゲーム=TVゲーム
しかし、そのゲームの中で必殺技は
[殺傷力]という点で弱くなっていきます。
一撃で倒せることも
多くて3分の1前後※百列は除く
▼[必殺技]の上位種[超必殺技]
龍虎の拳(りゅうこのけん)1992年にて超必殺技なるものが現れます。これは[必殺技]の言い換えではなく[必殺技]を持ちつつも、それより上の[超必殺技]を持つことになります。
しかし、すでに「必ず殺す技」ではなくなっている[必殺技]の上位種の[超必殺技]、[必殺技]と同じく「必ず殺す技ではありません。」
殺傷能力は5割ちょっと
※体力を55%くらい減らす。
▼さらに上位種[超必殺技]
龍虎の拳はSNKという会社のゲームですが、そのSNKの ゲームで超必殺技の上位種が どんどん出ます、主にKOFを参照。※すべて載せるわけではありません。
・超必殺技
↓
・MAX超必殺技
・EX超必殺技
↓
・NEO MAX超必殺技
・CLIMAX超必殺技
▼必殺を体現する[一撃必殺技]
必殺技どころか[超]がつく超必殺技ですら[必殺要素]は0(ゼロ)になってしまった・・・
そんなゲーム業界に現れたのが
通称:一撃必殺技
「一撃必殺技」と名乗るからには、
しっかり、
一撃で
必ず殺す技
(必ず倒す技/必ず勝つ技)
になっています。
今回ばかりは、作品を経るごとに威力を弱くしていって[一撃で倒せなくなりました。]なんてことにはなりそうにありません。
だって
「一撃じゃないじゃん!」
って言われますからね。
▼"一撃必殺技"の一例
『痛快GANGAN行進曲』にて
・一撃必殺技:
『GUILTY GEAR』にて
・一撃必殺奥義:
▼スト1以外の本当の[必殺技]
ストリートファイター1"以外"で
「必ず殺す」
を体現できる技はあるのか?
一応、有名なものとして、
「THE KING OF FIGHTERS 94」
というゲームにおいて一撃で
「必ず殺す技」
がありました。
※「THE KING OF FIGHTERS(ザ・キング・オブ・ファイターズ)」は以降「KOF」と略します。
1994年のSNKのゲームですが、そのゲームのルガールというキャラが使う「ジェノサイドカッター」が、マコトの[必殺技]をスト1以外で継承した技といえましょう。
このゲームは条件下で攻撃力が上がり、ラスボスであるルガールは 手強いため結構 その条件になってしまうことがあり、攻撃力の上がった必殺技[ジェノサイドカッター]で体力満タン(無傷)の状態から倒されてしまう(殺されてしまう)経験をした人は多い。
▼おわりに
言葉としての[必殺技]を語る
↓
ゲームの話
話が移り変わってしまいしたが、この[必殺技]という言葉とビデオゲームは根深い関係にあります。
言葉とは文化です。
こういった[趣味・娯楽]から、言葉は広まり意味合いも変わってくるのです。
【記事編集用Link】
https://blog.hatena.ne.jp/peaceheart/onbin.hateblo.jp/edit?entry=26006613643295317
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