【↓記事の続きはリプ欄から↓】
【〇〇"最高の瞬間"まとめ【切り抜き】
↑
こんな文言に見覚えはないだろうか。これらの文言は、ネット上で目にして気持ち悪さを感じた文言。
▼「記事の続きはリプ欄から」って何?
下のようなTweetである。
【幻影戦争】『ティナ』ガチャ皆はやった!?皆の結果がコチラ!!!
— FFBE幻影戦争攻略まとめ速報@フォロバ100% (@FFBE_WOTV) 2021年11月14日
↓記事の続きはリプ欄から↓ pic.twitter.com/MpbfWBJKnl
https://twitter.com/FFBE_WOTV/status/1459810883602124801
↑
こういった形式・様式で投稿されているTweetは「記事を紹介するTweet」なのだが、「手間がかかる」ため嫌われている。
その手間とは、普通ならTweetから記事に直接飛べるのだが、このタイプの場合、「Tweet>リプライ>アンテナサイト>記事ページ」という手順を踏まなければ、記事に飛ぶことができない。
こんな、無駄な時間を使う方法とセットで使われる文言のため、見たくもない文言であるが、それなりに、目につくことがあるせいで記憶に残ってしまう。
("最高の瞬間"については、次に説明)
▼「最高の瞬間」って何?
単純に「最高の瞬間」という言葉だけを切り取れば、特に不自然な言葉でもない。いろんな人の使い方を見ていくと下のようなものがある。
・人生で最高の瞬間だ
・最高の瞬間に巡り会えた
・目標が達成できた、あのときが最高の瞬間だった
・(カメラで)最高の瞬間を捉えた
・ 最高の瞬間を一緒に味わう
↑
このような表現を見たことがあるだろう。今回、注目するのは上のような使い方ではない。「単独での"最高の瞬間"」である。
▽単独での"最高の瞬間"
Youtubeの動画のタイトルで下のようなタイトルを見たことがないだろうか?
・〇〇『APEX最高の瞬間』です!
・【最高の瞬間40選】〇〇【Fortnite/フォートナイト】
・黒子のバスケ【Kuroko no Basket】最高の瞬間
・『デッドプール2』 - 最高の瞬間
・にじさんじ"最高の瞬間"まとめ【にじさんじ/切り抜き】※アニメ・映画関係は違法動画なので視聴はオススメしない。
↑
これらの「最高の瞬間」という言葉の使い方は、文の中に組み込まれた「最高の瞬間」ではなく、【単独で使われている「最高の瞬間」】である。
一般的な例としてあげた「人生で最高の瞬間だ」ならば、「人生」と「最高の瞬間」と「だ(断定)」の組み合わせを助詞「で」「の」を使うことでつなげている。
しかし、Youtubeの動画のタイトルでありがちなのは、他の語とつながっていないタイプ※の「最高の瞬間」である。
※意味上はつながっていると判断できるが、文法としてのつながりがない。
▽単独での"最高の瞬間"を、つながりのある表現にしてみる
Youtubeの動画のタイトルで例に出したものを、つながりのあるタイトルに変える。
『デッドプール2』 - 最高の瞬間
↓
『デッドプール2』で、このシーンは最高の瞬間だった。
『デッドプール2』における最高の瞬間。
『デッドプール2』の最高の瞬間をまとめてみた。
▼「最高の瞬間」を日本人に広めたのはアニメの違法動画?
▽Youtubeに大量発生した「最高の瞬間」
昔、Youtubeを開くたびトップページに「最高の瞬間」の単独用法の動画が多数出ていた。私は違法のアニメ・映画動画を見たくないので無視したが、それでも量が多すぎて目障りだった。※再生数もとれるものはとれているようだった。
昔のそういった動画の概要欄は、どことなく外国人がムリヤリ日本語翻訳でつくったような文のものが多かった。タイトルも不自然なものが多かった(今もあるが)。
▽多言語表記のタイトル
Youtubeのタイトルには、いろんな国の人に見てもらうために多言語表記しているものもある。
「日本語の文 || 英語の文」
のようなタイトルである。
そこで、下のようなタイトルを見つけた。※違法動画である
「僕のヒーローアカデミア 最高の瞬間 || My Hero Academia Best Moments」
・「僕のヒーローアカデミア」に対応する英語が「My Hero Academia」
・「最高の瞬間」に対応する英語が「Best Moments」
である。
▽外国の動画で「MOMENTS」が多い
外国人(英語圏の人)がアップしたであろう動画で、何かの作品などからシーンを切り取った動画には、「MOMENTS」の文言がつけられやすい。
・Best Moments
・FUNNY MOMENTS
・FUNNIEST MOMENTS
・Badass moments
・人物名+MOMENTS
などである。これって、日本で言うところの「シーン」「場面」と書き表すのだと考えられる。そして日本語においての「瞬間」は、時間でいうと「一瞬」を指すことが多いので、海外のMomentsと完全な同義として用いるには適さないと考えられる。
さらに言えば、文法も日本と海外では異なる。英語や中国語などの外国語は日本のように助詞を多用する言語ではない。
▼日本人も使う人が増えた
▽単独の「最高の瞬間」を日本人も使うように
この言葉が不自然に使われだしたのは、Youtubeの動画から、それも外国人(非日本人)のつくった動画と見られる。その動画を日本人に見てもらうことで再生数が増えるので、翻訳した結果「最高の瞬間」を単独で用いているのだろう。
その手の表現は日本人的ではなかったが、そういう表現も目にする機会が増えれば、日本人も使うようになったりする。
そのタイトルの付け方が「TEMPLATEのように見えてくる」というワケからそうなる。実際に、ゲーム動画・切り抜き動画に至っては、日本人が作成した動画と見られるもので「最高の瞬間」という文言がタイトルに含まれていたりする。
▽「記事の続きはリプ欄から」これは使わないだろう
「記事の続きはリプ欄から」の文言は、手間をかけさせるTweetをするため、好んで使うことはなさそうだが、嫌でも目にした人に認知はされている。
これが、もし一般の人にも使いやすい文言だったら、ハヤリになってネット上の流行語大賞になる可能性もなくはない。
現代ならば、それを意図的にできると言えばできるだろう。ネット上ならば、botやシステム設計により、統一されたTemplate(テンプレート)の書き込み・Tweet・Webpageが大量に作れてしまうからだ。
▼おわりに
私は、「言語は変わる」という前提で「ある程度は容認」している。しかし、それは、「自然な工程で変わった言語は容認」という話であって、情報操作・大量使用でつくりあげたハヤリ言葉・新用法は、容認できないという考えである。
ただ、こういった単語を赤ちゃんのように、つなげずに単独で文をつくるというのは、外国人目線で言えばわかりやすい文である。
さらに、日本語簡略化を目指すのであれば、今回の「最高の瞬間」の使い方を受け入れたほうがよさそうではある。
ところで、「記事の続きはリプ欄から」って「ネットミーム」「ネットスラング」とは違う、よくわかない存在で、呼び名があるのか不明。
「最高の瞬間」の用法に関しては、市民権をえつつあるので、「ネットミーム」「ネットスラング」とか呼べるのだろうか? よくわからないので、定義に詳しい方がいたらコメントどうぞ。
kw:
ネットミーム、ネットスラング、ねっとみーむ、ねつとみーむ、nettomi-mu、ねっとすらんぐ、ねつとすらんく、nettosuranngu