和語の里(Wagonosato) - 日本語・データ化・考察 -

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【おじゃん】意味は?「じゃみる」と関係がある!?【オジャンになる】

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🦊 こんにちは 🦊

  「オジャンになった」という言葉を聞いたことがありますか? 「オジャンになった」というのを耳にしたとき、「〝オジャン〟そのものが何なのか良くわからないけど、何となく相手の言いたいことが分かる」という人も多いと思います。実際の例をもとに意味を見てみましょう。

 

「旅行の準備してたのに、旅行計画がオジャンになっちゃった。」

 

意味・意図

「旅行計画を立てていて準備までしてたのに、旅行が何らかの理由でダメに(行けなく)なっちゃった。」

 

▼「オジャン」の語源は?

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 辞典には下のように書かれています。

出典:精選版 日本国語大辞典

 (「じゃん」は駄目になる意の「じゃみ」の変化か)

 

出典:デジタル大辞泉小学館

《昔、火事が鎮火したときに打った半鐘の一点打の音からという》

 と書かれています。「じゃみ」→「じゃん」と代わり、美称・名詞化として「」がついたのでしょう。また、音からという説もあります。「火事の鎮火時の半鐘の一点打」の音らしいです。

※一般の人は耳にしないため想像がつきにくいですね。そもそも現代では、耳にするのは普通はありません。

半鐘 - Wikipedia

現在、それらの多くはサイレンや市町村防災行政無線などに役目を譲っており現存するものは消防団が活躍する一部地域を除いて地域のシンボル代わりに残されている場合がほとんどである。

 

▼「オジャン」の関連語は?

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じゃみ※

・ダメになること

※美称・名詞化の「お」をつけたのが「おじゃん」 

※他にも意味あり、のちに記述

 

じゃみる

おじゃんになる・おじゃんにする、つまり「駄目になる」

※「おじゃん」の関連する「じゃみ」に、動詞化の[r-る]をつけた形。 

 

おじゃみ

お手玉

 

じゃみ(他の意味)

・釣りで目的の魚ではなく釣れた魚で、目的より小さな魚(モロコ・タナゴ・ウグイなど)に対して用いるのが基本

・残り物

・使い古して、いらなくなったもの

・粗悪品

・小さいもの

・若いもの

・あばた

・あばたのある顔

・「しろうお(素魚)」の異名

 

※「じゃみ」は、辞書によっては「ヘラブナ釣り」という限定的な状況下らしいですが、ネット上を見ると、ヘラブナ限定というワケではないようです。

ジャミってなんですか? - へらぶな釣りなどでよく『ジャミ』って出てくるんです... - Yahoo!知恵袋https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1430520089

ジャミってなんですか?
へらぶな釣りなどでよく『ジャミ』って出てくるんですが何の事ですか?

自分のターゲット以外の魚が邪魔をする又は釣れる時に言いますね。(小魚)
ヘラなら モロコ ブルーギルなどの小魚
ヘラより大きな魚の場合は言いませんね
例えば ヘラ釣りで鯉が釣れた場合はジャミではないです

 

 

 

 

 

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いかがでしたか♪ 

 なんとなく使ってる言葉の関連語などを調べると、以外な発見ができ面白いです。特に「じゃみ」の意味が多すぎて驚きました。

 

 

 

onbin.hateblo.jp

 

▶参考

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出典:デジタル大辞泉小学館
お‐じゃん の解説
《昔、火事が鎮火したときに打った半鐘の一点打の音からという》物事が中途でだめになること。「計画がおじゃんになる」

 

出典:デジタル大辞泉小学館

じゃ‐み の解説
《動詞「じゃみる」の連用形から。途中でだめになること、また、くず物の意》ヘラブナ釣りで、目的外の餌をつつく小魚をいう。「じゃみがうるさい」


出典:デジタル大辞泉「じゃみる」
[動マ上一]《近世語》事が途中でだめになる。おじゃんになる。また、おじゃんにする。「この相談は―・みる筈なり」〈風来六部集・里のをだ巻評〉

 

出典:デジタル大辞泉「おじゃみ」
お手玉1のこと。
お手玉1= 小さな布袋に小豆などを入れた玩具。これを数個、歌に合わせて投げ上げたり、受けたりして遊ぶ。また、その遊戯。→石子(いしなご)

 

精選版 日本国語大辞典「おじゃん」〘名〙
(「じゃん」は駄目になる意の「じゃみ」の変化か) 物事が不成功に終わること。駄目(だめ)になること。
※歌舞伎・伊勢平氏梅英幣(1820)序幕「七十両のあの金を、中間の市助が失うたと云ひ出して、ざっと相談、おぢゃんとなられた」

 

精選版 日本国語大辞典「じゃみ」〘名〙
① (動詞「じゃみる」の連用形の名詞化) 物事が不成功に終わること。駄目になること。おじゃん。
※雑俳・玉柳(1787)七月二〇日「花のじゃみ傘で乳母だましてる」
② 残り物。くず物。粗悪品。
※雑俳・続折句袋(1780)「じゃみといふて売牛ん房に往古有」
③ 小さいもの。また、若いものをいう。
※雑俳・柳多留‐三〇(1804)「いい年をして傾城のじゃみをこふ」
④ =じゃも
※洒落本・遊僊窟烟之花(1802か)二「じゃみをかくさふと思って気はづかしくぬったぜ」
⑤ 魚「しろうお(素魚)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
ヘラブナ釣りで、餌に掛かるモロコ・タナゴ・ウグイなどの目的外の小魚をいう。

 

精選版 日本国語大辞典「じゃみる」
[1] 〘自マ上一〙 ことが中途でだめになる。挫折(ざせつ)する。おじゃんになる。
俳諧・宗因七百韵(1677)「さし出す順のこぶしの手をひろげ〈定祐〉 さてこそつきのあたりじゃみたか〈旨如〉」
滑稽本・風来六部集(1780)里のをだ巻評「此相談はじゃみる筈なり」
[2] 〘他マ上一〙 中途でだめにする。中止する。
浄瑠璃・関取千両幟(1767)二「何卒(どうぞ)そっちの身請を、じゃみる様に言廻してたもるまいか」

 

精選版 日本国語大辞典「じゃも」

〘名〙 あばた。また、あばたのある顔。じゃもつら。じゃみ。
※雑俳・柳多留‐六(1771)「大じゃもの顔で女敵うちに出る」

 

 

 

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