こんにちは♪
よく、議論の中で「この人 アイマイな表現ばかりだなあ…」とか「この人、ゴマカシ を していないか?」など思うことがないでしょうか?
そういったものに惑わされずに「本質を聞き出したり」、反対に自分が「曖昧な表現・
ゴマカシ」を しないように、何を気をつければいいかの記事です。
▼英語論文では常識!?
[曖昧な表現] に関してヒントは、何と!「英語論文のマニュアル」にありました!
引用:英語論文でやってはいけないこと・避けるべき表現 @ワードバイス
意味範囲が曖昧な単語や、包括的で安易に一般化してしまう単語は使わない。例えば、all, always, must, never, everyのような単語は、それを立証できない限り使用を避ける。同じく、amazing, outstanding, incredibleのような感覚的で非学術的な単語も使用しない。このような表現の使用は論文への信頼性に影響を与えるとともに、読者の解釈に混乱を招くことがあるため。
▼使うときに注意しべき言葉
【all】すべて
【always】常に
【must】しなければならない、
【never】決して〜ない、
【every】すべて
【amazing】すごい・すばらしい
【outstanding】突き抜けた
【incredible】驚くほど
↑
これらは「属性すべてをひっくるめる危険性」がある単語です。
[all, always, must, never, every]
が例に出されてましたが、
これらを使ってしまうと
[決めつけの文ができてしまう]
そもそも、
population(ぼしゅうだん)が多い
のに、そのall(すべて)を断定する
というのは多くのデータが必要。
しかし、個人の解釈で
・男はガサツだからxxxできない
・女は仕事能力が低い
↑
このような表現をしてしまうと、
巨大なpopulationを(意思問わず)
勝手に定義してしまいます。
▼勝手に定義・決めつけ・断定
Q:[勝手に定義]ってなに?
A:ある物事に関して、[しっかり裏付けが取れていない] にも関わらず、「これはこうだ!」「こうあるべきだ!」などの決めつけをしていることです。
ただし、
・悪意を持って [勝手に定義]
・無意識 に [勝手に定義]
の2つは異なります。
▼無意識で定義はなぜ起こる?
無意識で定義しがち…
そのワケとして考えられるのは下の要因です。
・語彙力がない
・定義言葉を知らない
Q:語彙力との関係性は?
A:しっかりと言葉を知っていて、
意味の定義をデキる人は言い方が
以下のようになります。
↓
・男はガサツな人が多いよね
・私が接した男のすべてがガサツだった
・脳科学で男はガサツになりやすい
しかし、
ズボラだったり定義言葉の効能を
知らないと以下のようになる。
↓
・男はガサツだからxxxできない
<定義しがちな 言い方>
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A:漢字を指摘する人の定義表現
B:言葉遣いの説明の定義表現
C:習わしの説明の定義表現
ABCの一つ一つ解説します。
A:漢字を指摘する人の定義表現
これは、
ネットの説明でよく見るアレです。
[xxは漢字でoo書きます。]
これの何がいけないかと言うと、
↓
・ルール上、その漢字で書かなきゃ
いけないわけでもない。
・表外読み・当て字でも構わず
こう書くよって言ってしまってる。
このような説明が多すぎます。
ルール外のことを、
あたかも日本国民が守るべきこと
のように書いてるのです。
もちろん説明してる本人が、
そんなつもりがなくても、
[定義言葉になってしまってる]
ことはよくあります。
話し手が[定義付け・ルール化]を
しないように表現を変えた例を
出してみます。
元の表現
[xxは漢字でoo書きます。]
定義付けを避ける表現
[xxは漢字でooと書くこともあります。]
[xxは漢字でooと書く人がいますが、当て字であり正式なものではありません。]
[xxは漢字で書くとするとooと書く。]
↑
何となく分かっていただけましたか?
B・Cについては
また別の記事で説明するつもりです。
【あとがき・補足】
・・・・・・・・・・・・・・
勝手に定義付けをしてしまう人の
心理が気になるこのごろ。
特に当て字をあたかも正式なもの
と指摘する人は、どんな心理か。
勝手な想像で定義ではないのですが、
・覚えたての当て字を教えたがる人
・勝手な定義の当て字で当て字を
覚えてしまったから正式と思いこむ
・漢語アゲアゲ思想をこじらせて
何でも漢字が正しいと考えてる
↑
とか、いろいろ考えられますが、
これも想像に過ぎません。
言語科学者の誰か調査してくれないかな〜?
あとがき
なぜ、日本語を取り扱うブログで「定義の記事」を書いているかというと…
ネット上で見られる「言い方・表現方法 を 危険視」しているからです。何が危険かというと…
日本語の「正しい正しくないの定義」を [ネット上の記事・SNSでの発信者] が「勝手に定義」しがちだからです。
ここからは話が少し変わります。
↓↓↓
▼日本語の定義言葉[らしい]
日本語で定義してしまう言葉で、使う側が意図せず定義してしまうこともあります。
その代表格が
「らしい」
「らしい」と聞くと [弱めの言葉]に聞こえますが・・・
「らしい」は [誰かが言ってたことを断定]する言葉になりがちです。
▼別物です→[らしい・かもしれないらしい]
情報源のAさんが言いました
A「XはYの可能性がある」
A「XはYかもしれない」
では、この2つのような話し方の情報源を聞いた、Bさんは 人に このコトを伝える場合、どのように話すと考えられますか。
B「ねえ、知ってる?XはYらしいよ!」
↑
これを聞いて考えられることは…
A「XはYの可能性がある」
A「XはYかもしれない」
振り返ってみると、Aさんは[可能性の話をしただけ]なのに、Aさんが あたかも「X=Yだ!」「Xは研究からYと分かった!」などといっているように聞こえてしまう。
では、Bさんの言葉を聞いた人は どう思いますか?
「XはYなんだ!(X=Y)」
「Aさんが言ってたし、きっとXはYなんだろう。」
「らしい(らし)」には
2 伝聞や推量に基づく婉曲(えんきょく)な断定の意を表す。「冬山というのは非常に危険らしい」「隣の子はよく勉強するらしい」
[聞いた情報を伝える時]とは「伝聞」ですね、そのような時は[断定]を含む意味も持ち合わせています。
つまり、
聞き手には[断定]として[X=Y]と聞こえてしまいます。
【補足:推定の[らし]じゃないの?】
きっと…しているだろう。
(学研全訳古語辞典 出典)
のような[推定]の意味もありますが、これは[聞いた情報を伝える時]に使うのではなく、[自らが推定した時]に使う例が上がっています。今回のBさんは自らの推定ではないので当てはまりません。