和語の里(Wagonosato) - 日本語・データ化・考察 -

やまとことば・和語・日本語に関する情報をデータ化・日本語の問題点解説。語彙力・難読漢字クイズなどによる教養アオリの否定など。

漢字崇拝【”漢語アゲアゲ思想”の起こり】

f:id:peaceheart:20210123041939j:plain

🌺こんにちは♪

 

「昔の人の[教養]の基準」を みなさんは知っていますか?

 

 

江戸時代以前の昔の人の[頭の良さ・教養]の基準はというと

教養のある人間=字を知っている

だった。(ええ、ドン引き…)

 

その根源が「頭が良い=孔子の教えを学んだ人」という考えがあったからです。全正解とは言いませんが、孔子の教えを学ぶこと自体」は 教養の面でよいことの1つではあるでしょう。

 

しかし、それが勘違い・誤解釈などにより、

・ひらがなを軽視

・カタカナを軽視

・漢語崇拝

・漢字崇拝

・日本人が漢字を学んだワケを見失う

 

などが起こってしまったのです。

 

 

 ▼ひらがな・カタカナを軽視するワケ

f:id:peaceheart:20210123041939j:plain

「漢語アゲアゲ思想」という、「"日本列島の人種"による"日本劣等の精神"」がナゼ生まれたのか?

以下が大きな原因でしょう。

 

A:ひらがな=後から作られた

B:ひらがな=漢字がもと

C:「漢字を学ぶ・漢字で学ぶ」を勘違い

 

 

▽A:ひらがな=後から作られた

  

作られた順番が「漢字→ひらがな・カタカナ」ということで、教えを乞う相手を「先生(先に生まれた者)」と呼ぶ日本人は、「昔=正義」という意識を持つ人が多いのです。

そして、漢字のほうが先に生まれたワケですから、先生のようにエライものと考えてしまうのでしょう。

※「ひらがな・カタカナ どちらが先か?」という説は、現在では「ひらがなよりはカタカナが先」が 定説だそうです。

 

▽B:ひらがな=漢字がもと

ひらがな・カタカナは「漢字の字形を崩したものなどから、生まれている」ということから、

 

「あくまでも漢字のニセモノだ!」

 

という考えに陥ってしまったのではないかと考えられます。実際には、「漢字がもとだけど、すべて漢字で書く煩わしさの脱却の意味で開発された」ようなものなので、「漢字とは、そもそも別物」です。

 

しかし、「ニセモノのBRAND BAGブランドバッグ」を否定するように、無意識・意識的問わず「ひらがなニセモノ扱い」してしまったと考えられます。

 

その証拠に、漢字 の 別名は [真名マナ] と 呼ばれています。

さらに、「ひらがな(平仮名)」には [仮名カナ] という字が含まれています。

 

・漢字=真名マナ

・ひらがな=仮名カナ

         ↑

「漢字が[真事マコト]の名」 

「平仮名が[仮モノカリモノ]の名」 

 

なんともわかりやすく、「日本人が劣等感丸出しの表現」をしているのです。これは、「謙虚」とは言いません…ただの「自信がない人種」です(笑)。

 

※漢字は「真名マナ」の他にも、「真字シンジ」などと言われています。

出典:デジタル大辞泉小学館

しん‐じ【真字】 の解説
1 楷書。真書。

2 漢字。まな。

 

 

▽C:「漢字を学ぶ・漢字で学ぶ」を勘違い

f:id:peaceheart:20210104235012j:plain

 

🤔「漢字を学ぶ?漢字で学ぶ?なんのこっちゃ?」

という疑問がありそうですね。まず、これを説明する前に「そもそも、昔の人は、なぜ 漢字を覚えようとしたのか?」という部分を明らかします。

 

 

<昔の人が漢字を覚える理由の流れ>

 

【日本人の繁栄の本能】

・文化や知識を知りたい

・物事の[真理]を知りたい

            ↓

【どうやって知る?どこ?】

・「六経リクケイ」に書かれてる

※「六経リクケイ」には、[聖人(孔子を主に指していた)の道(真理)]が書かれている。

            ↓

【問題点】

・六経は漢字で書かれてる

・漢字民族ではないので読めない

            ↓

【どうやって読む?】

・漢字を覚える

・覚えた漢字で読む

 

 

この歴史から、「漢字を覚えるというのは、目的のための道具を手に入れる」ということが分かります。

漢字を読めるだけでは賢くなれず、漢字を読めるようになってから「六経リクケイ」などの書物を読むことで賢くなれる。

というのが、正しい考えなのです。

 

x字を覚えまくるのが賢い

o字を用い学ぶことで賢くなる

 

 

そして、この誤った考えが、さらに誤った考えを生み出します。 

・😁道具(漢字)を持つことで優越感を得る

・😈道具(漢字)を持たぬものをバカにする

・😎複雑な道具(難読漢字)を欲しがる

 

 

▼漢字崇拝😈末期症状

f:id:peaceheart:20210123041939j:plain

<道具(字)の本質を誤った人の発言・態度>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ・A:「😓この字も書けないの?(失笑)」

 ・B:「🤒この字間違ってるよ(失笑)」

 ・C:「😡こっちの字が適正だ、直せ。(怒り)」

(Cは実際に間違いではないのに限定可の意味にしたがる人の例)

 

 上で示した3つの例を読んだ、多くの人は

「😁漢字を知ってるだけで学問ある扱いとは、昔の人は単純だな。」

なんて思いませんでしたか?

 

人の姿を見て客観視できる状況だから、そう考えられたかもしれません。

ですが…「いざ自分が漢字をあまり知らぬ人と接する」と 例に示したような「悪い態度」をとりがちな人が日本人には多いのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今回の記事は、「高島 俊男」さんの「漢字と日本人 (文春新書)」という本を読んだのがキッカケで書きました。 この本は、全日本人に読んでほしいレベルの本です。ぜひオススメです。

 

 

語尾和語辞典【M音】意味の傾向は[挟む・怒り]【ふしぎ日本語】
http://onbin.hateblo.jp/entry/ggn1m0


<日本語の基礎>
和語とは
http://onbin.hateblo.jp/entry/wago1