”桜” 語源説 17パターンまとめ[完全網羅]
さ(穀霊)+くら(磐座)の意=さくら(”稲・農耕”の神様が宿る木)
[くら(磐座)]とは
A:磐座(イワクラ)の略、磐座(イワクラ)=古神道における岩に対する信仰・対象となる岩
B:[万葉集東歌研究 by 桜井満]によれば[神の憑りつく所の意のクラ(座)]
木花咲耶姫(このはなさくやひめ)の”さくや”→さくら
[木花咲耶姫/木花開耶姫(このはなさくやひめ) in 古事記]
この[さくや]が転訛したものだという説。木花咲耶姫=桜の霊、富士山から最初の桜の種を蒔いたといわれており、木花咲耶姫と桜を見て「この花(桜)のように美しい姫」の名前が語源だともされている。
さきうら(咲麗)→さくら
麗らかに咲くという意
さきうら(割先・咲梢)→さくら
花弁の先の割けた花が梢いっぱいに咲き匂う美しさをいう
花が「咲き群がる」様子 A
さく(咲く)+接尾語”ら”=さくら(咲くら→桜)
花が「咲き群がる」様子、[彼ら・奴ら]などの[ら] A
接尾語”ら”とは[彼ら・奴ら]などの[ら]、この説に対して個人的に気になる点は、[終止形・連体形]である[さく]に接尾語”ら”がつくことだ、名詞・連体形に[ら]がつくのは自然だが、[終止形・連体形]である[さく]に接尾語”ら”をつけるというのは不自然だ、この語源説の改良点として次にBの説をのべる。
花が「咲き群がる」様子 B
【式1】咲くの[連用形]である[SaKi]+接尾語”ら-Ra”=SaKiRa、(母音調整)SaKuRa
【式2】咲くの[真語幹]である[SaK]+接尾語”ら-Ra”=SaK Ra、(母音調整)SaKuRa
[真語幹]は意味を形成する部分であり名詞的にも考えられる、連用形は名詞用法もなされやすい。
関連記事:
咲くらむ=咲く+[推量・伝聞・婉曲の助動詞”らむ”]
意味解釈候補:咲くような・咲くだろうか・どうして咲くのだろうか
桜の木の表面(樹皮)が横向きに[裂ける]ことから[さく]
【式】連体形[さくる]→さくら
咲く[二]自動詞カ行下二段活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
桜の木の表面(樹皮)が横向きに[裂ける]ことから[さく]
【式】連体形[さくる]+き(木)=さくるき
【式】さくるき→さくらき→さくら
咲く[二]自動詞カ行下二段活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
サキハヤ(開光映)に由来するという説
参考:日本語教育資料のページ>花見]より( http://ijustat.com/nihongo/gyoji/hanami.html )
よろすの花の中で勝れて美しい意から、サキハヤ(咲光映)の約転〔古事記伝・菊池俗語考〕。
まだまだある ”桜” 語源説
サケヒラク(割開)の略〔紫門和語類集〕
桜の木の表面(樹皮)が横向きに[裂ける]ことをいうのか、花が開く意味か未調査
サキクモル義〔和句解・日本声母伝〕
咲くと花ぐもりとなるところから
サキ(幸)の転声。
ラは花カヅラ、カツラのラ〔和語私臆鈔〕。
[サ]はするどくあらわれた様、[ク]わかれた様、[ラ]ひらく様の意〔槙のいた屋〕
花の中で殊にすぐれているところから
その色からシラカルラカの反
〔名語記〕。
サクワウ(開王)の転
〔言元梯〕。
美しく光りかがやく意の[灼爍(しゃくしゃく) ]の別音[さkら(SakRa) ]から
〔日本語源考=与謝野寛〕。
これだけある桜の語源説から気をつけるべきこと
・桜の語源説はかなり多い
・どれも確証されていない
↑
以上のことから
「桜の語源はこれです。」
と決めつけている記事には気をつけましょう。
有名所で言えば[Y○hoo記事]などが断定の記事を書きがち。出典を明かさないサイトとしては[語源○来○典]などがあり、あくまで1説として捉えなければならない。
もっと知る ”桜”
【漢字表記一覧】櫻・桜
【花言葉】精神の美・優雅な女性
参考:桜(サクラ)の花言葉|種類、特徴、色別の花言葉 | LOVEGREEN(ラブグリーン)
【ヤラセの桜】ヤラセのサクラまとめ←の記事にまとめました
【桜関係の言葉】桜餅・同期の桜・うばざくら(姥桜)・さくらんぼ
詳しい桜関係の言葉まとめは ↓
桜とは[ピンク色の花びらの木]で日本人に昔から親しまれてきた花の名の大和言葉です。生活に溶け込んでいる言葉も多い。例:桜餅・同期の桜・さくらんぼ
他にも美しいものや女性の名付けで使われることがある、例:ごさくらまちてんのう(後桜町天皇)・うばざくら(姥桜)・梅と桜
”桜” 関係の著名人・グループ・作品など
【 ”さくら”関係の人物:[[桜井翔]]・櫻井翔・さくらいしょう(嵐・ARASHI) 】
【 ”さくら”関係の人物:[[桜井和寿]]・櫻井和寿・さくらいかずとし(Mr.Children・ミスチル) 】
【 ”さくら”関係のキャラと作品:[[佐倉杏子]](さくら きょうこ) CV:野中藍。@魔法少女まどか☆マギカ】
【 ”さくら”関係の人物:[[宮脇咲良)]](みやわきさくら) Grp:HKT48】
さくら(桜) 意味 出典明記
名詞
①木の名。また、その花。古代の桜は自生種の山桜。[季語] 春。
②「桜襲(さくらがさね)」の略。
(出典 デジタル大辞泉@小学館:https://daijisen.jp/digital/)
1 バラ科サクラ属の落葉高木の総称。〜単に花といえば桜をさし、
〜花は塩漬けにして桜湯に、葉は塩漬けにして桜餅に用いられ〜
2 「桜色」の略。
3 「桜襲 (さくらがさね) 」の略。
4 芝居などで、ただで見物するかわりに、頼まれて役者に声をかける者。転じて、露店商などの仲間で、客のふりをし、品物を褒めたり買ったりして客に買い気を起こさせる者。
5 《色が桜の花に似ているところから》馬肉の俗称。桜肉。
6 紋所の名。桜の花を図案化したもの。