和語の里(Wagonosato) - 日本語・データ化・考察 -

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(私家版)2子音和語辞典【AH音(あ行+は行)】Part1【哀れ・泡】

 

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<AaH音(あ+は行)> 

あは(あわ)-あは(あわ)-AaHa-AH、あは・あわ・aha・awa

@感嘆詞

 

あは(あわ)-彼は(彼わ)-AaHa-AH、あは・あわ・aha・awa

@A:あれは※遠いもの高いものを望み見ていう、B:感動詞 ”はっと気がついたり・驚き・感服した時など”に発する声・[ああ、さては]

 

あは(あわ)-粟-AaHa-AH、あは・あわ・aha・awa

@A:イネ科の一年草。五穀の一。高さ約1.5メートル。葉は細長く、互生する。秋、茎の頂に長く太い円柱形の花穂を1本出す。実は小粒で黄色。糯(もち)と粳(うる)とがある。古くから栽培され、粟飯・粟餅などにして食べ、また飴(あめ)・酒の原料、小鳥の飼料にする。B:恐怖や寒さのため、皮膚一面にできる粟粒のようなぶつぶつ。「肌に粟を生じる」、関連語:あはふ-粟生=粟畑※ふ=植物の生えている

 

あは(あわ)-泡-AaHa-AH

@(外)泡・あは・あわ・aha・awa

★仮説語※古語辞典に[あは〜]表記なしのため[あわ〜]の意味を載せる、

名詞 水のあわ。はかないものにたとえる。 

 

 

あばき-発き-AaBaKi-ABK(AHK)、暴き

@A:はげてくずれる。例:塗れる金 皆あばけて落ちたり、B:腫れ物が自然に開いたり・はじけたりする。C:気を許す・油断する、例:打ち解けあばけたらん所、D:あばれる・ふざける

 

あはし(あわし)-淡し-AaHaSi-AHS

@淡し・あはし・あわし・ahashi・awasi、形容詞ク活用①薄い。あわい。[反対語] 濃し。②淡白だ。③軽薄だ。関連語:あわあわし=いかにも色や味がうすい・いかにも心が軽々しく浅い感じだ

 

 

あはしほ(あわしお)-沫塩-AaHaSiHo-AHSH

@あわしほ・awasio・awasiho、意味:”堅塩”の対、食塩の古称

 

あはす(あわす)-合はす(合わす)-AaHaSu-AHS

@あわす・awasu

 

あはそか(あわそか)-淡そか-AaHaSoKa-AHSK

@(岩波古語辞典 7刷発行)アハ=淡の意味、そか=状態を示す接尾語※例:おごそか・たけそか

 

あはたたし(あわただしい)-慌たたし(慌ただしい)-AaHaTaTaSi-AHTTS

★仮説語※古語辞典に[あは〜]表記なしのため[あわ〜]の意味を載せる、

@泡ただしい・あはただしい・慌ただしい・awatadasi  ◆近世以降、「あわただし」とも 落ち着いていられない。気ぜわしい。あわただしい

 

あはたこ(あわた)-臏-AaHaTaKo-AHTK

@(岩波古語辞典 7刷発行)膝の骨・ひざのさら・[あはた]とも

 

 

あはただし(あわただしい)-慌ただし(慌ただしい)-AaHaTaDaSi-AHTDS(AHTTS)

★仮説語※古語辞典に[あは〜]表記なしのため[あわ〜]の意味を載せる、

@(語源漢字)泡ただしい・あはただしい・慌ただしい・awatadasi

 

あはだつ(あわだつ)-泡立つ()-AaHaDaTu-AHDT(AHTT)

★仮説語※古語辞典に[あは〜]表記なしのため[あわ〜]の意味を載せる、

@泡立つ・あわだつ・awadatu

 

あはたし(あわたし)-淡たし-AaHaTaSi-AHTS

@軽んじなさる・はずかしめなさる

 

あはつ(あわつ)-慌つ-AaHaDaTu-AHDT(AHTT)

@慌つ・周章つ・awatu g ★仮説語※古語辞典に[あは〜]表記なしのため[あわ〜]として載せる

 

あはつか(あわつか)-淡つか-AaHaTuKa-AHTK(AHTK)

@(語源漢字)淡付か?・awatuka、(岩波古語辞典 7刷発行 参考)あは=淡

意味:心の浅く 至らないこと、分別の浅いこと

 

あはてる(あわてる)-慌てる()-AaHaTeRu-AHTR(AMTR)

★仮説語※古語辞典に[あは〜]表記なしのため[あわ〜]の意味を載せる、

@(語源漢字)泡てる・慌てる・あわてる・awateru

 

あはひ(あわい)-間()-AaHaHi-AHH(AMM)

@awahi・awai・(外)間・(現代辞書表記)あわい、名詞 ①(物と物との)あいだ。すきま。例:伊勢(いせ)・尾張(をはり)のあはひ=伊勢の国(三重県)と尾張の国(愛知県の一部)のあいだ。②仲。間柄。例:いとよきあはひなれば=(二人は)とてもよい仲なので。③組み合わせ。つりあい。色の調和。織物など、例:あはひをかしく着替へて居給(たま)へり=織物など、つりあいも面白く着替えて座っていらっしゃる。④情勢。形勢。例:あはひ悪(あ)しければ引く=形勢が悪ければ引く

 

あはび(あわび) あはび(あわび)-鮑()-AaHaBi-AHB(AHH/AHH)

@awabi・鮑・蚫・鰒・アワビ、名詞 巻き貝の一つ。◆殻は二枚貝の片側だけのように見えるため、「あはびの貝の片思ひ」と使い、片思いを表す。

 

あばひ(あばい)-アバヒ(アバイ)-AaBaHi-ABH(AHH)

@かばう

 

あはや(あわや)-あはや(あわや)-AaHaYa-AHY(AMY)

awaya、語源:(岩波古語辞典 7刷発行)感動詞アハ+間投助詞ヤ

意味:A:さてはまあ・ああまあ、例:あはや宣旨くだりぬ、B:ああっ、あれっ、すわ、切迫した場面でものを見つけて驚き 緊張した時に使う、例:あはやあやしき物かな

[副]危険などがその身に及ぶ寸前であるさま。あやうく。 現代での例:「あわや人にぶつかるところだった」

 

あはめ(あわめ)-淡め()-AaHaMe-AHM(AHH/AHH)

@相手を[淡し]と思う意味、相手を厚い深い心がない人だと思って軽蔑する、例:「幼かりけり」とあはめ給ひて※源氏空蝉

 

あはや(あわや) あはや(あわや)-あはや(あわや)-AaHaYa-AHY(AMY)

awaya、語源:岩波古語辞典 7刷発行)感動詞アハ+間投助詞ヤ

意味:A:さてはまあ・ああまあ、例:あはや宣旨くだりぬ、B:ああっ、あれっ、すわ、切迫した場面でものを見つけて驚き 緊張した時に使う、例:あはやあやしき物かな、(出典:デジタル大辞泉小学館)[副]危険などがその身に及ぶ寸前であるさま。あやうく。 現代での例:「あわや人にぶつかるところだった」

 

 

あはや-足速-AaHaYa-AHY(AMY)

@A:速力の大きいこと、例:鳥づたふ足速の小舟[万1400]

 

あはゆき(あわゆき)-淡雪()-AaHaYuKi-AHYK(AMYK)

@awayuki・沫雪、名詞 春先に降る雪。積もることなく、すぐ解けてしまうはかない雪。参考『万葉集』など上代にみられる「沫雪(あわゆき)」は、まさに「沫(あわ)のような」の意で使われたが、中古にみられる「淡雪」は「淡い」「はかない」などの意を含んで用いられている。

 

あばら-粗-AaBaRaNa-ABR(AHR)

@肋・アバラ・粗

A:目の荒いこと・粗末で隙間の多いこと、B:壁のない粗末な家、C:手薄なこと、D:大雑把でいい加減なこと、例:あばらや=壁のない粗末な家、肋骨を略して[あばら]ということがある


あばらなり-荒らなり-AaBaRaNaRi-ABRNR(AHRNR)

@形容動詞ナリ活用A:(粗末で)すきまが多い。B:荒れている。出典伊勢物語 六「あばらなる蔵に」[訳] 荒れている蔵に。C:すきが多い。手薄だ。

 

 【”あはれ(あわれ)”関係の作品】 名作くんとは|あはれ!名作くん 公式ウェブサイト

あはれ(あわれ)-哀れ-AaHaRe-ahr(amr)

A:ああ。あれ、B:しみじみとした趣。しみじみとわき上がってくる気持ち、C:寂しさ。悲しさ。D:愛情。人情。情け。

 

あはれ(あっぱれ)-天晴-AaHaRe-AHR

@あっぱれ・appare、あっ晴れ、感動詞”あ”と”はれ”の複合、意味語源:事柄をはたから見て喜びの気持ちを表す際の声→相手・事態に対する自分の”愛情・賛嘆”の気持ちを表す→平安時代以降は多く悲しみやしみじみした情感あるいは仏の慈悲を表す→その後は力強い賛嘆は[あっぱれ]という形をとるに至った

 

あばれ-暴れ-AaBaRe-ABR(AHR)、暴れ・荒れ

@(岩波古語辞典)”あばら-粗”と同根 (岩波古語辞典 7刷発行)A:住居などが[粗略で不完全]、B:住居などが[荒れて不完全になる・荒れて壊れところある]、C:ハメが外れる・粗暴振る舞い・報埒

 

あばれぐひ(あぶれぐひ・あばれぐい)-暴れ食ひ-AaBaReGuHi-ABRGH(AHRKH)

@むやみやたらに食うこと・乱暴に食うこと

 

あばれ-暴れ-AaBaRe-ABR(AHR)、暴れ・荒れ

@(岩波古語辞典)”あばら-粗”と同根 (岩波古語辞典 7刷発行)A:住居などが[粗略で不完全]、B:住居などが[荒れて不完全になる・荒れて壊れところある]、C:ハメが外れる・粗暴振る舞い・報埒

 

あはれなり(あわれなり)-哀れなり-AaHaReNaRi-AHRNR

@哀れなり・憐れなり・あわれなり

①しみじみとした思いだ。趣深く感じる。②しみじみと心打たれる。すばらしい。③どうしようもなく悲しい。身につまされて悲しい。④もの寂しく、心引かれる。⑤かわいそうだ。気の毒だ。⑥しみじみとかわいい。いとしい。⑦尊く、ありがたい

 

あばれのみ-暴れ飲み-AaBaReGuHi-ABRNM(AHRNM)

@暴れ飲み=無茶苦茶に酒を飲むこと・暴れ酒、関連語:暴れ飲み

 

あはれがる(あわれがる)-哀れがる-AaHaReGaRu-AHRGR(AHRKR)

@哀れがる・隣れがる・(語源漢字)哀れ駆る(駆り立てるの意味)

①しみじみと感慨深く思う。感動する。感心する。②悲しがる。同情する。

 

あはれをかく(あわれをかく)-哀れを掛く-AaHaReWoKaKu-AHRWKK(AHRHKK)

@愛情を寄せる。また、あわれみの情を寄せる。出典落窪物語 一「我に露(つゆ)あはれをかけばたちかへり共にを消えよ」[訳] 私に少しでもあわれみの情を寄せてくれるなら、この世に戻って来ていっしょに死んでください

 

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Part2未完成

AiH音(い+は行)の和語〜AoH音(お+は行)の和語>

 

 

 

 

<収録なし(非和語由来)>

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あばた-痘痕

音語源:あぶた→あばた、外国語由来、サンスクリット語の「arbuda(アルブタ)」の音写である「あぶだ(あ浮陀)」、[arbuda]=地獄であり厳寒で体に水疱ができる、水疱が治った後の顔に残る傷をあぶたと呼び始めた

 

あはう(あほ)

wikiより『発心集』の次に文献に現れるのは3世紀後の戦国時代に書かれた『詩学大成抄』になる[6]。現存する写本では「アハウ」という言葉の左側に傍線が引かれているが、これは元々この言葉が漢語だったことを意味するものだとされており、後述の中国語語源説を補強するものとなっている[7]

 

あはし(あわし)-醂し-AaHaSi-AHS

 @(岩波古語辞典 7刷発行)同根:淡、意味:渋柿の渋を抜く、[さはし]とも

        ↑

[さは]が[あは]になったと考えられる和語はAH音に入れてません。

 

 

”あはれ(あわれ)-哀れ”の語源

 

岩波古語辞典に記載されていたので引用

【あはれ(あわれ)-哀れ 意味】

 (岩波古語辞典 7刷発行)

感動詞”あ”と”はれ”の複合

 

・あ=感動詞[あ・ああ・はい・おい]

驚いたり感動したりしたときに発する語。呼び答えで発する語

 

・はれ=感動詞[やれ・まあ]

はやしことばの一つ